工場の仕事を退職した理由は自分の人間性がだめになってしまうと感じたから
私は、高校卒業後すぐに大手企業に就職しました。職種は製造業です。
4年半勤めたのちに美容業へ転職しました。
ただのわがままかもしれませんが、頑張ろうとかもっと認められたいという気持ちが全く沸いてこなかったからです。
与えられた仕事はしっかりこなしますし、待遇に不満があったわけでもなかったのですが、「まあいいや」「これくらいでいいや」くらいの気持ちで仕事をしていました。
元々、常に目標を持って何事も一生懸命取り組みたい性分の私には一番苦痛だったのです。
もうひとつの理由が、人間関係です。
製造業といえば工場。
工場というのは外の世界と隔離されているようなもので、毎日同じ人間が同じ仕事を繰り返し繰り返ししていると、狭い視野でしか物事を見れなくなってしまいます。
私は見ていてそれが一番嫌だな、ああなりたくないなと思っていたのですが、実は私も知らず知らずのうちにそうなっていました。
気が付けば一緒に働く人の短所ばかりが目につき、愚痴っぽくなります。
そして誰か1人だけではなく、みんながみんなに思いやりが欠けている環境が当たり前。
機械が優先、人の気持ちはその次なのです。
機械を動かしてなんぼの世界ですから。
私はどんどん性格が曲がっていくような気がして、それを環境のせいにしていました。
そんな自分が嫌いで嫌いで、でも環境に勝てるほど意志を貫く度胸もなかったので、転職することしか頭にありませんでした。
高校卒業後、世間を何も知らないまま工場に就職して、私はこのままじゃいけないという思いも強かったです。
エステティシャンに転職するために働きながら学校に通うことにした
私は昔から美容関係の仕事にとても憧れがあり、高校で進路を決める際に美容学校に行きたいと考えるほどでした。
なので、私の場合はやりたい仕事はエステティシャン!と決まっていたので、あとは行動を起こすだけでそこは簡単でした。
まずは資格を取るために、働きながら通える学校を探し、毎週仕事が休みの日は学業に専念。
働きながら学校に通うことは想像以上に大変でした。
絶対に資格を取る!絶対に転職する!と熱意だけで突っ走っていたと思います。
しかし、もうこうなったら熱意以外走れるガソリンは無いのです。
仕事から帰ったら勉強に明け暮れる日々でしたが、楽しくて仕方がありませんでした。
夢を叶えるために!半年で無事念願のエステティシャンの資格を取得!
私が通った学校は社会人コースがあり、10人ほどのクラスでしたが皆それぞれ強い決意を持って通っている方だったので頑張れたのだと思います。
私と同じように、やっぱり自分がやりたい仕事をしたい!と働きながら通う方。
子どもがいても、自分らしく働きたいとおっしゃる方。
自分でお店を出す夢を叶えるために通っている方。
工場で働いていたら絶対に触れ合うことはなかったであろう方々ばかりで、ただ仕事をこなしていただけの時の自分が本当にちっぽけに思えたのです。
1年半通い無事資格を取ることができましたが、得たものは資格だけではありませんでした。
いろんな方の人生が知れて、それだけで私は学校に来てよかったと心底思いました。
ちょっと外に出てみるだけでこんなに気持ちが違うんだと。
エステティシャンとして就職!厳しい世界だけどやりがいを感じている
個人サロンに転職することが決まったのですが、実際美容業というのは待遇事態はあまりよくありません。
しかし、毎日が本当に楽しかった。個人経営なのでノルマも厳しくなく、ただお客様を満足させることだけに集中できたからです。
毎日さまざまなお客様がいらっしゃいます。
1人1人の悩み、世間話、いろんな話をしているとだんだん他人を認めることができるようになってきました。
工場で働いていた以前の私は、価値観が合わないと、あの人ちょっと変な人だな、合わないな、と決めつけて関わり方も決めつけていました。
しかし、直接お客様と触れ合うお仕事を始めてからというもの、世間にはいろんな人がいて、いろんな考え方がある。
私の価値観なんて、他人に押し付けるものではない。
と気付くことができました。
他人を認めることができるようになれたのは、きっと私自身が自分のことを好きになれたからだと思います。
自分のことが好きになれたのは、自分自身に嘘をつかず、なりたい私に向かって行動したからです。
実は、三年働いたのちにもうやめたいと母親に相談をしていました。
やりたいことがあるから自分で頑張るよ!と報告をしたところ、応援してくれるとばかり思っていたのですが、
「自分がやりたいことを貫くこと同じくらい、続けることも大変なんだよ。」と言われました。
もう少し頑張りなさいという意味でした。
そこから1年半後に転職したのですが、あの時の母の言葉がなければ私は逃げるように辞めていたと思います。
きっとそれではいけなかったのです。
ちゃんと続ける大変さを実感してから次に進んだからこそ、今があるのだと実感しています。
今転職で悩んでいる方、逃げる辞め方はしないでほしいと思います。
次への進み方が大きく違うと考えるからです。
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