震災を機に仕事に対する考え方が変わり、自分の人生を考え直した
私は、カイロプラクティックの仕事に10年間勤め、副院長として日々精進していましたが、東日本大震災を機に考え方が変わってきました。
愛する人たちが亡くなったり、大切な物があっという間に流されてしまった事を考えた時に、何となく毎日、同じ事の繰り返しで、淡々と仕事をこなしている自分にむなしさを感じました。
ある日突然、何もかもが無くなってしまったら?
いま得ているものは全て無駄に、何も意味がなくなります。
自分の人生このままで良いのだろうか、と真剣に考えるようになりました。
カイロプラクティックの仕事を退職しようか、と考えた理由
カイロプラクティックは整体やマッサージ店とは少し違い、チェーン店として働くのではなく、独立して初めて一人前、プロとして認められる職業です。
独立しても、すぐ辞めてしまうのでは意味がありません。
カイロプラクティックを始めたころは、何もかもが楽しく、ただ痛みを軽減する方法を考えるだけで良かったのですが、年月が経つにつれ、自分だけの顧客を獲得しなければならず、いかに自分を売り込んでいくか、他の人より多く指名が頂けるか意識していく必要が出てきました。
大抵は技術も院長のやり方を基に施術するため、自分で良いと思った技術を提供するのはなかなか難しいように思います。
私が勤めていた先の院長は、自分のやり方(技術、接客、宣伝等)に固執していたため、自分を出す機会を与えてもられえませんでした。
そんな訳で、自分を売り込むどころか指名など頂けるはずがありません。
そんな中、自分の施術にブランクが出てきて、施術方法に変化が欲しいと思うようになり、このままこの職場で働いていてよいのだろうかと考えるようになってきたのです。
また、お金、給料に対しての不満も出てきた頃だったと思います。
退職を決意したことで自分の行動が変わった!上司と話し合い円満退職
10年間お世話になっている院を辞めるには、勇気が入りました。
10年間も同じ職場で働いていると、少なからず愛着が沸くものです。
院長との関係は悪くなかったと思います。
仕事後に一緒に飲みに行ったり、昼休憩も一緒に外食もしました。
また、休みの日には同じ治療セミナーに出席したり、ディズニーランドに行ったりもしました。
職場以外でも、一緒に過ごす機会があったにも関わらず、いま自分が感じている事や、思っている事を面と向かって話し出すことが出来ませんでした。
そこで、自分の中で、何月何日までに院長に話すと決めました。
その日の、いつ言うべきかタイミングも考えました。
また、会社を辞めた後の事、これから自分は何をしたいのかを考えました。
今までは、ずっとカイロプラクティックの世界しか見てこなかったので、これからはカイロプラクティック以外の世界も見てみたいと思っていました。
まずは、書店に行き気になる本を手に取りました。
その中で興味のある物をピックアップしていきました。
自分の知らない世界がたくさんある事に気付かされました。
また、街行く人を観察したり、公園に行き、人との交流を楽しみました。
気になっているカフェに行ったりと、その時に興味がある事柄を色々と試してみました。
そんな行動に院長が気付き始めた、院長の方から話題を振ってきてくれたのです。
自分が話したいと思っていたタイミングでは無かったのですが、せっかくの機会を無駄にしてはいけないと思い、思い切って、自分が思っている、全てをありのままに話す事が出来ました。
どんな風に話すかをずっと考えていましたが、全く持って自分のイメージしていたものとは違う内容を話していました。
院長もはじめは、びっくりしていましたが、私の気持ち、感情を尊重してくださいました。
院長に謝しています。
院長も独立前は、私と同じように感じていた事も話してくれ、10年間一緒に働いていましたが、はじめて院長の口から聞いた話が沢山ありました。
穏やかに辞めることができました。
きっと、自分の行動を少しでも変えると、周りも何かしらの変化があるのだと気付かされました。
そして、まだ分からない先の事をくよくよ考えても、その通りにはならない事もあるので、考え過ぎも良くないと思いました。
心配だけが残り、結局は自分の不安ばかりが増えてしまいストレスになるだけです。
ストレスが増えると、周りの人々にも影響があります。
書店に行きはじめてからというもの、ブランクだった施術も、良くなってきました。
ブランクから抜け出すことが出来ました。自分の行動を変えてからといもの、良い方向に物事が運んできました。
給料の面でも、退職金を頂けることになり思いがけない事でした。
辞めてからは、私は海外生活に興味をもち、外国語を学びはじめました。
退職金のおかげで、外国語セミナーにも参加でき、思う存分自分磨きをする事ができています。
日々成長できているのは、自分の行動を少し変えてみたり、周りからの応援、身近な人の支えがあるからだと感じています。
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