1.転職理由で評価を高める例文紹介!
転職活動をする際に、意外と頭を悩ませるのが転職理由の説明です。
場合によっては、転職理由が原因で不採用になるケースもあります。
今回は、そんな転職理由であなたの評価を高める例文をまとめてご紹介していきます。
『転職理由を正直に話して良いのか悩んでる』『スキルや経験はあるのに、なぜか面接に落ちてしまう』
このような悩みを抱えている方は、是非最後までご覧ください。
2.転職理由について聞かれるのはなぜ?
まず初めに、そもそもなぜ面接官が転職理由について質問するのか説明していきます。
【1.仕事で何を重視するのか確認するため】
転職理由には、あなたの仕事に対する考え方や価値観が表れます。
退職するということは、前職での仕事に対して何か不満を抱えていた可能性が高いです。
つまり、面接官は退職理由を聞くことで、『この応募者はどんな仕事に対して不満を感じるのか?』と見極め、自社にマッチする人材かどうかを判断しているのです。
【2.仕事への責任感はあるか確認するため】
退職理由を聞くことで、仕事に対する責任感の有無を見極められるケースもあります。
例えば転職理由が、『前職での仕事がつまらなかったので、もっと面白い仕事を求めて転職活動しています』といったものであれば、『この応募者はつまらない仕事だと感じると、仕事を放り出してすぐに転職する可能性がある』と捉えられるでしょう。
次の章で詳しく解説しますが、仕事がつまらなかったという理由もそのまま伝えるのではなく、伝え方を工夫することが大切になります。
【3.新しい仕事への挑戦心はあるか確認するため】
転職理由は、大きくポジティブなものとネガティブなものに分類することができます。
『仕事がキツかったから』『給料が低かったから』『人間関係が悪かったから』といったネガティブな理由ばかり並べられると、面接官としても次の新しい仕事への挑戦心を疑ってしまうでしょう。
このように、転職理由を確認することで、『うちの会社では頑張って働いてくれるのかな?』という労働意欲や挑戦心を見極めているとも考えられます。
【4.入社後にすぐ辞めないか見極めるため】
ほとんどの面接官は、『うちの会社ではできるだけ長く働いて欲しい』と思って人材を見極めます。
転職理由をしっかり深掘りすることで、仕事への責任感やストレス耐性を見極め、総合的に長く働いてくれる人材かどうかを判断するのです。
前述したようなネガティブな理由ばかりだと、ストレス耐性が低く、『ちょっと厳しい仕事を任せると、すぐに辞めてしまう人材』と捉えられてしまうでしょう。
3.転職理由の例文15選!面接・履歴書対策に!
転職理由を通して面接官が何を見極めているのか分かったところで、さっそく面接や履歴書対策に使いたい転職理由の例文をご紹介していきます。
【1.キャリアチェンジしたい方の場合】
『私は前職で営業職として働いておりました。日々お客様と接する中で、様々なニーズや課題があることを知りましたが、営業の仕事だけでは応えられないことも多く、このような生の声をもとにした商品企画の仕事に携わりたいと思いました。』
キャリアチェンジしたい方が転職理由を伝える上で注意すべきポイントは以下の通りです。
・前職の経験をベースになぜキャリアチェンジしたいのか説明
・前職の環境では自分のやりたい仕事ができなかったことを説明
【2.スキルアップしたい方の場合】
『現在私が任されている人事の仕事は、採用活動だけでなく給与計算から社会保険の手続まで多岐にわたっております。様々な経験を積むことができるやりがいのある仕事ではありますが、自分の中では会社の事業を支える採用業務への関心が高まってきました。そこでもっと自分の採用スキルを高めたいと思い、採用担当のポジションに転職することを決めました。』
スキルアップしたい方が転職理由を伝える上で注意すべきは以下のポイントです。
・前職である程度の経験を積んでいることをアピール
・前職の仕事でやりがいを感じたため、さらにスキルを伸ばしたいと説明
【3.専門的なスキルを身に付けたい方の場合】
『前職ではシステムエンジニアとして働いておりましたが、管理職となり部下のマネジメント業務がメインになったため、なかなか専門的なスキルを磨くチャンスに恵まれませんでした。そのため、システムエンジニアとして新しい技術にもどんどん挑戦していけるような環境に転職したいと思いました。』
専門的なスキルを身に付けたい方が、転職理由を伝える上で注意すべきポイントは以下の通りです。
・前職ではなぜ専門的スキルが身に付かないのか説明
・応募先企業が自分にとって理想の環境であることを説明
【4.語学を活かしたい方の場合】
『私は大学時代から毎週英会話スクールに通い続けております。そこで身に付けた英語力を活かすために、前職で海外事業部への異動を願い出ましたが、機会を得られなかったため、海外で働くチャンスの多い会社へ転職することに決めました。』
語学を活かしたい方が、転職理由を伝える上で注意すべきポイントは以下の通りです。
・前職で語学力を活かせなかった理由を明確に説明
・語学力を応募先企業のどのような仕事に活かしたいのか説明
【5.正社員として働きたい方の場合】
『前職では派遣社員として働いておりましたが、仕事での実績が認められ、3回連続で契約を更新して頂きました。しかし、業務範囲が限られていたため、私のスキルを存分に活かす機会になかなか巡り会えないことに正直不満がありました。前職には社員登用制度がなく、正社員になるチャンスを得られないため、転職することを決意しました。』
正社員として働きたい方が、転職理由を伝えるには以下の点に注意してください。
・正社員以外でもしっかり実績を残してきたと説明
・正社員になることでさらに自分のスキルを活かせるとアピール
【6.人間関係の悪さが転職理由の場合】
『私自身、仲間とコミュニケーションを取りながらチームで仕事に取り組むことが得意なのですが、前職では想像以上に個人目標が重視される風土で、自分の強みを活かす機会に恵まれませんでした。そのため、チームで団結し、一つの仕事を成し遂げるような環境に身を移すことを決意しました。』
人間関係の悪さを転職理由に挙げる場合、以下の点に注意してください。
・ストレートに、『人間関係が悪かったから』と伝えない
・自分の強みを応募先企業で活かせることをアピール
【7.前職の社風が合わなかった方の場合】
『前職はトップダウンの社風だったため、若手はなかなか自分の意見を言いにくい雰囲気がありました。私は直属の上司に、業務効率を上げる提案書を提出しましたが、結果として取り合ってもらえませんでした。より良い仕事をしていくために、自由に意見を交換し合えるような会社で働きたいと思ったことが転職に踏み切ったきっかけです。』
前職の社風と自分の考えが合わなかったことを転職理由に挙げる場合は、以下の点に注意してください。
・前職の社風のどういう部分が合わなかったのか具体的に説明
・自分なりに改善する工夫や行動を起こしたことをアピール
【8.会社の方針と合わなかった方の場合】
『前職では営業職として働いておりましたが、会社の方針として利益率の高い商品をお客様におすすめしなければいけませんでした。私自身は本当にお客様が求めている商品を提案したかったのですが、上司に相談したところ認めていただけませんでした。お客様の視点に立って提案できる営業マンになりたいと思い、転職することに決めました。』
会社の方針と合わなかったことを転職理由に挙げる場合は、以下の点に注意してください。
・自分の考えと会社の方針とどこが合わなかったのか具体的に説明
・自分の考えが応募先企業の考えとマッチするようにする
【9.残業や休日出勤の多さが転職理由の場合】
『前職は人手不足ということもあり、一人あたりの業務量が非常に多く、長時間残業や休日出勤が常態化しておりました。少しでも皆が効率的に働けるよう、業務フローの改善案を上司に提案しましたが、取り合ってもらえませんでした。自分自身がより良い仕事をするためにも、メリハリのある働き方ができる環境に移りたいと考えました。』
残業や休日出勤の多さが転職理由の場合は、以下の点に注意しましょう。
・自分なりに現状を改善しようとした努力をアピール
・なぜ残業や休日出勤の少ない会社で働きたいのか理由を説明
【10.ノルマの厳しさが転職理由の場合】
『前職では日々の業績を非常に重視する組織だったため、新規の顧客を開拓するスキルを磨き続けてきました。一方で、一人ひとりの顧客とじっくり向き合い、信頼関係を築きながら営業実績を伸ばす経験はなかなか積めませんでした。今後は、新規顧客開拓のスキルを活かしながらも、お客様に信頼していただけるような営業マンを目指したいと思い、転職に踏み切りました。』
ノルマの厳しさが転職理由の場合は、以下の点に注意して伝えましょう。
・『ノルマが厳しかったから』とストレートに伝えない
・『新しい経験を積みたい』と仕事への意欲をアピール
【11.正しく評価してもらえないことが転職理由の場合】
『前職では、一流の営業マンを目指して日々スキルを磨き続けたことで、毎年社内で表彰を受けることができました。しかし、年功序列の風土が根強い会社だったため、なかなか責任のあるポジションに就く機会に恵まれませんでした。もっと自分のスキルを存分に活かせる会社で働きたいと思い、実力主義の会社へ転職することを決意しました。』
正しく評価してもらえないことが転職理由の場合、以下の点に注意しましょう。
・しっかりと実績を残してきたが、認めてもらえなかったことを説明
・実績には具体的な数字や表彰歴を盛り込む
【12.前職企業の将来性に不安を感じた方の場合】
『前職では規模の小さいWebデザイン会社に勤めておりました。社長の意向で、専門的な分野のWebデザインに特化しており、今後も事業を拡大する考えはありませんでした。私は、別の分野の案件も受け入れていくべきだと提案しましたが、取り合ってもらえず、会社の将来性に疑問を感じたため転職を決意しました。』
前職企業の将来性が転職理由の場合、以下の点に注意して伝えましょう。
・自分なりに状況を改善するアクションを起こしたことを説明
・応募先企業の将来性には期待していることを伝える
【13.倒産・リストラが転職理由の場合】
『前職では、企業が業績不振により倒産してしまい、退職することになりました。大好きな仕事だったため残念ではありますが、これを新たなチャンスと捉え、前職で培ったスキルを活かして心機一転頑張りたいと思います。』
倒産・リストラが退職理由の場合、以下の点に注意して伝えましょう。
・嘘をつかず正直に伝える
・仕事に対して前向きな姿勢をアピールする
【14.短期間で転職する場合】
『私はもともと営業職希望で前職の企業に入社しましたが、営業職として働いたのは最初の半年だけで、その後経理部門に異動することになりました。経理の仕事に不満があるわけではありませんが、私自身、一流の営業マンを目指してこれまで必死にスキルを磨き続けてきました。どうしても営業職として働きたいという気持ちが忘れられず、この度転職に踏み切りました。』
短期間で転職する場合の注意点は以下の通りです。
・どうしてもやりたい仕事があることを伝える
・仕事に対する前向きな姿勢をアピールする
【15.家庭の事情が転職理由の場合】
『前職の会社や仕事に特に不満はありませんでしたが、母親が体調を崩し、私が面倒を見なければならなくなったので、地元に戻って働くことに決めました。新しい地で心機一転、これまでに培ってきたスキルを存分に発揮したいと思います。』
家庭の事情が転職理由の場合、注意すべきは以下の点です。
・やむを得ない家庭の事情を説明
・次の仕事にも前向きに取り組む姿勢をアピール
4.転職理由で印象を良くするポイント
参考にしていただきたい転職理由の例文をご紹介しましたが、続いて転職理由で印象を良くするポイントについて解説していきます。
【1.転職理由はポジティブなものにする】
まず初めにご紹介するのは、転職理由をできるだけポジティブなものにするということです。
例えば、『仕事がきつかったから』『給料が低かったから』『休みが少なかったから』といったネガティブな転職理由を挙げてしまうと、『周りの環境をネガティブに捉えがちな人材』『自分で状況を改善しようとしない人材』という評価を受けてしまいます。
ネガティブな理由があったとしても、それはあくまできっかけとして捉え、『これを機にスキルアップを目指したい』『どうしても挑戦したい仕事がある』といった、ポジティブな転職理由を面接官には伝えてください。
【2.転職理由は志望動機と関連させる】
意外と見落とされがちなのがこちらのポイント。
転職理由と志望動機をうまく関連させることが大切です。
例えば退職理由として、『若いうちから責任のあるポジションに就きたかったが、年功序列制の会社でそれができなかった』と伝えた場合、『だからこそ、御社の若いうちからどんどん仕事を任せていく社風に惹かれました』と、志望動機につなげていくことができるでしょう。
このポイントを意識することで、より志望動機の説得力が増すのです。
【3.できるだけ具体的に説明する】
退職理由を伝える際には、できるだけ抽象的な言葉を避け、具体的に説明することが重要です。
例えば、『社風が合わなかったから』と退職理由を説明しても、面接官は『どんな社風が合わなかったの?』となってしまうでしょう。
このような場合は、『若手の意見がなかなか受け入れられない社風が自分に合わなかったため』と説明することで、面接官もスムーズに理解してくれます。
あまりに話が抽象的すぎる場合、コミュニケーション能力に問題があるとして不採用になるリスクも高まるため、注意してください。
【4.嘘はつかない】
最後にご紹介するポイントは、嘘をつかないということです。
ここでいう嘘をつかないというのは、前述した『仕事がきつかったら』というネガティブな転職理由をそのまま伝えるという意味ではなく、『挑戦したい仕事があるから』というポジティブな転職理由に嘘をつかないということです。
面接官は採用のプロなので、あなたの言葉に嘘がないかどうかしっかりと見極めてきます。
だからこそ、自分の言葉で正直に話そうとする姿勢に好感を持つのです。
5.転職理由で使ってはいけない例文
続いて、逆にあなたの評価を下げてしまう転職理由の例文をチェックしておきましょう。
【1.前職の悪口パターン】
どんなに前の職場環境が悪かったとしても、前職の悪口を転職理由にしてしまうと、マイナス評価になります。
具体的には以下のような転職理由です。
『前職の会社は、社員一人ひとりに到底達成できないような過剰ノルマを課すような会社だったため、毎日が終電帰りで、休日出勤も日常茶飯事でした。このままでは身体も心ももたないと思ったため、転職に踏み切りました。』
前の会社に対する怒りが伝わってくる転職理由ではありますが、面接官は前職の悪口が聞きたいわけではありません。
このような転職理由を使った場合、『ちょっと厳しい仕事を任せると、陰で悪口を言われるのではないか?』と面接官も気にしてしまうため、不採用になる可能性が高いと考えられます。
【2.応募先企業に退職理由が当てはまるパターン】
意外と盲点になりがちなのが、応募先企業にも退職理由が当てはまってしまうケースです。
例えば転職理由が、『前職のように既存の事業に固執するのではなく、どんどん新しい事業に挑戦していくような会社で働きたい』というものだった時に、応募先企業も実は新規事業より既存の事業を大切にする企業だったというケースもあり得ます。
こういったケースでは、『うちの会社には合わない』と不採用になる可能性が非常に高いです。
自分が考えている退職理由が応募先企業に当てはまっていないか、事前にできるだけ情報を集めて見極めるようにしましょう。
6.転職理由の例文を考えるなら転職エージェントを活用
ここまで転職理由の例文について詳しく説明してきましたが、『どうしても自分一人だと考えられない』と悩む方もいるでしょう。
そんな方におすすめしたいのが、転職エージェントの活用です。
転職エージェントを活用することで、転職のプロであるキャリアアドバイザーがマンツーマンであなたの応募書類の添削や面接対策をサポートしてくれます。
転職理由についても、ポイントを押さえたアドバイスをもらえるでしょう。
転職エージェントは無料で利用することができるので、是非有効活用してください。
【まとめ】転職理由の例文はたくさんインプットしておくべき!
採用面接の中で、転職理由はほぼ間違いなく聞かれる項目でしょう。
転職理由を聞くことで、あなたの会社への適性を見極めることができるからです。
そういう意味でも、評価を高める転職理由の例文をたくさんインプットしておくことは、面接を突破する上で非常に有効だと言えます。
転職理由を考える際に、今回の記事が少しでもお役に立てれば幸いです。
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