出産後にパートとして仕事に復帰したけど挫折して退職
出産後に久しぶりの販売業でのパートに無事採用され、慣れない満員電車で職場に通っていました。
主婦が採用してもらえるのはありがたいことですし、多少のことは我慢して続けていこうと当初は張り切っていたのですが、悩んだ末にけっきょく半年もせずに辞めてしまいました。
ろくに新人教育もされないまま1人で売り場を任せられた
久しぶりの仕事でちゃんと覚えられるのか、若い頃のようにてきぱき動けるのか不安でいっぱいでした。
その反面、店長はわたしの履歴書を見て販売経験を評価してくれていたようで、過度に期待されているのを感じてプレッシャーの毎日でした。
できると思われたからなのか店長のスタイルなのかはわかりませんが、店長はわたしにあまり指導してくれなかったのです。
初日から簡単な説明を終えるとお店からいなくなってしまい、他の従業員にわたしを丸投げされました。
暇なお店なら先輩としてその方達に教えてもらえばいいのでしょうが、わたしの職場は店舗内でふたつの部門に分かれておりわたしの販売部門は基本的に1人体制でした。
先輩たちは少し離れたところで忙しそうに他の業務をしており、とても聞ける状況にはありませんでした。
それでも教えてもらわなければわからないことばかりですし、お客様を待たせることになってしまってお店が回らなくなるため無理矢理質問して助けてもらっていました。
一度、質問が多いことを咎められたことがあります。
でもわたしがしていたことは当たり前のはずで、適当に勤めるくらいならたくさん質問して早く覚える方がお店のためだと思い、なるべく気にしないようにしていました。
教えてくれない職場というのは初めてでこれが一番精神的に辛かったです。
それでもわたしは少しでも先輩たちと仲良ろうと空いた時間にコミュニケーションをとるよう頑張りました。
わたしをわかってもらえるようになってからは教えてくれる口調も優しくなってくれたのですが、わたしの「忙しい人に聞くのは申し訳ない」というストレスは消えませんでした。
毎日の満員電車での通勤が大きなストレスになっていた
電車で通っていたその職場は駅を降りると目の前という最高の立地でした。
通勤ラッシュの時間帯に乗らなければいけないのはわかっていましたが、降りて目の前なうえに乗車時間も数分だったので我慢できると思っていました。
でもそれは甘すぎたようです。
わたしが想像していた以上の混み具合。
ホームを歩く人の早さ。
電車に乗る前からこんなにも修羅場が待っているなんて思っていなかったので、その人の波に流されながら毎朝ドキドキしていました。
今日も無事に電車に乗れるか不安に思いながらその流れにスムーズに乗っているフリをして通っていました。
混んでいてもどうにか乗れると思っていましたが、乗れずに電車を見送るという経験をこのとき初めてしました。
無理に乗り込んでも降りるまでの信じられないほどの圧迫感は女性には非常に堪えます。
近くのサラリーマンが痴漢と勘違いされないように気を遣って手を挙げたり向きを変えているのを感じると、申し訳ない気持ちでいっぱいになりそれもストレスでした。
割り切るしかない、ここにいる人たちはこれを毎日何年も続けているんだ、と自分を鼓舞しながら通い続けました。
でも、職場に着く頃にはすでにへとへと状態で、何の目的でここまで通っているのかわからなくなってしまうほどに疲れていました。
わがままなのかもしれません。
ただ、主婦がこうまでして安い自給のパートに通う必要があるのかと毎日自問自答を繰り返していました。
仕事に気を取られ、子供に意識を向けられなくなり退職を決めた
通勤のストレスと勤務での孤独な毎日は心身ともにわたしを疲れさせ、食事の量も一気に減って痩せていきました。
少しでも先輩たちに迷惑をかけないように仕事内容を家でおさらいしていると、子供達は気を遣ってわたしに甘えることが減りました。
それまではそんな遠慮があっても気づくことができていたわたしも、子供達に意識が向くほど余裕がなくてつい放置ぎみになっていったのです。
職場で放置されているわたしが、家で子供を放置しているというこの状況にとにかくモヤモヤする毎日でした。
そもそも何のために働きに出たのか思い返してみると、少しでも子供達にいい暮らしをさせたかったり子供達に生き生き働くお母さんの姿を見て欲しかったからだったはず。
安いパートで得られる収入とこのストレスや余裕のなさは見合っていると思えなくなっていきました。
同じように働いているお母さんも多いというのになんて根気がないのだろうと自分を責めました。
それでも、何度考えても今の状況がそれまでより良くなっているとはとても思えませんでした。
思い切って辞める決心をしたおかげで職場には迷惑をかけてしまいましたが、自分の働きたいスタイルがよくわかりました。
何をどの程度なら我慢ができるのか、その我慢の価値を考えながら働くというのがストレスなく仕事を続けるコツなのだろうということです。
今のわたしにはこれでよかったのだと思っています。
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