憧れのエステティシャンになれたのに10ヶ月で退職した最低のサロンとは?

みんなの退職体験談

優雅な世界に憧れてエステティシャンを目指し専門学校へ入学!

ちょうど15年前くらいにテレビドラマでエステティシャンが題材のものがあり、夢中で毎週観ていました。

こんな世界で働けたら最高だわとすぐに進路を決めました。

親には反対されましたが、専門学校に通い2年間仲間とともに頑張りました。

認定エステティシャンの資格も取り、そのころには親も応援してくれるようになっていました。

肝心な就職活動も意外と簡単に第一希望の会社に採用が決まり、明るい未来を疑うことなどありませんでした。

しかし、採用が決まってから「あそこの会社で私は働きたくないわ」「なんであそこに決めたの?」と専門学校の教師から言われたのです。

なぜだろう?と疑問に感じながらも特に深くは考えませんでした。

今思うと身を案じてくれていたのだろうと思います。

そして4月。

無事に入社式を終え、配属されたサロンに行きました。

同期は3人。

先輩は5人ほどで年齢は幅広かったです。

店長と係長という何店舗かを掛け持ちして指導にあたっているいる上司がいました。

先輩たちはとても気さくで、指導係の方も比較的年齢が近く安心しました。

安心しました。人間関係は働いていくうえでだいぶ重要なポイントだったからです。

ここで頑張るぞ!と同期とも決意を新たにしたのもつかの間、衝撃の事実が。

一人の先輩がしばらく無断欠勤をしているとのこと。

もう数ヶ月は来ていないが、指導係の先輩とは連絡を取り合ってる様子でした。

精神的に病んでいる。

そう聞かされたときはまだ他人ごとで、これからの自分に何が起きるのかなんて想像もしていませんでした。

入社してからしばらくは、定時の10時出社の22時退社、日曜のほか平日週1日休みで働いてましたが、だんだんとそれが守られなくなり始めます。

おかしいな。でも正社員なんてこんなものだろうか?

疑問を抱えたまま仕事を続けていました。

上司の営業トークでお客様が泣いている!?目撃した同期が退職していった

4月が終わり、大体の流れがつかめたころ、多店舗の同期が辞めてしまいました。

退職届けを出さずに無断欠勤からの音信不通です。

びっくりしました。

まだ1ヵ月しか経ってないのにもう辞めるなんて信じられませんでした。

そんな話しを同期としていたら、「私も無理かもしれない」と打ち明けてきました。

私の配属された店舗には、先ほどの係長がよく来るのですが、お客さまの施術にも関わっています。

個室ではなく、カーテンで仕切りを作っていたので、声とかは全部聞こえてきます。

まずは、エステティシャンというものは優雅にマッサージをしてあげるだけの仕事ではありません。

営業です。数字を追うことは忘れてはいけません。

日々の売り上げが一番大事だと考える会社だったので、1つ35万円の美顔器や、一式15万円ほどのむくみとりのサポーター、20万円ほどのセルライトを分解しやすくする器具などをお客さまにすすめていきます。

その同期は、お客さまが泣いているところを見てしまったのです。

そんなに高いものは買えないと訴えても、これを買わないとあなたは今の体型のままですよと詰め寄り続けたそうです。

ひどい話です。

その話しを聞いた数日後に、教えてくれた同期は辞めていきました。

同期が退職したことで勤務状況は悪化!強引な営業を強要された

残った私ともう一人の同期の扱いはひどくなります。

帰宅は終電、休日は日曜日はおろか平日もなくなります。

14日連勤なんて当たり前です。

シフト上は休みなので予定を入れてしまったとしても、仕事なんだから来いと言われます。

コースを申し込んだばかりのお客様に、35万の美顔器すすめてこいと言われ、当然断られると「もう一回行ってこい、隣のブースから話し全部聞くから」と無理やり話しをさせられました。

お客さまは私と同じ20代。

とても申し訳なく思うのと同時に、私はなんでこんなことをしてるんだろうと悲しくなりました。

挙句の果てには、お前たちに友達紹介しろ、契約までもっていけと言われました。

この会社では、友達紹介なんて当たり前で、やらないほうがおかしいとういう扱いです。

ここに友達を呼んだら大変なことになるとわかりながらも、係長に反抗することもできず事情を伝えた数人にきてもらいました。

うまく断ってくれたので助かりましたが、友達に高額なものをすすめることがとても苦痛でした。

私は、美顔のお手伝いや、ダイエットのためにマッサージなどをしていきたくてこの世界に入ったのに、目の前にいるお客さまは泣きそうじゃないか。

私の仕事は一体なんなんだろう。

もう気持ち的にも限界がきていました。

休みもろくにもらえず、多店舗の先輩が一斉に出勤しなくなり、その店舗にも手伝いに行かされ終電が間に合わず帰れない日もでてきました。

その店舗に残っていた先輩数人は、みんな精神安定剤を服用していました。

ここにずっといたら私もいずれこんなふうになってしまうのではないか。

もうそろそろ辞めてもいいんじゃないかと思い始めてきました。

退職の意志を伝えても聞いてもらえない!会社の指示を無視して退職した

相変わらずの生活が続いていたある日、スタッフルームでカルテを確認していたら電話が鳴ったので受け取りました。

係長でした。その声を聞いた瞬間、嘔吐しました。

そばにいた先輩がびっくりして、介抱してくれましたが、涙が止まりません。

自分でもここまで係長のことが負担になってるとは思っていませんでしたから、これがいいきっかけとなりました。

もうここにいることは無理だ。

限界だ。

ここの仕事は私が望んでいた仕事じゃない。

ここにいても、係長のようになるか、精神安定剤を服用するようになるかのどちらかだ。

辞めよう。

係長は、ここで辞めたら次働ける場所なんて見つからない。

仕事できなくなってもいいのか?と引き止めてきました。

私はこう言いました。

ここの仕事はエステの仕事だとは思えません。

私は、あなたのようなお客さまを泣かすようなエステティシャンにはなりたくありませんと伝えました。

次の日から、他店舗に行くことを命じられました。

退職は受け入れないから、他の店舗に行って勉強しなおしてこいとのこです。

その店舗も何人か無断で退職していました。

先輩は精神安定剤を飲んでいました。

どこの店舗に行っても将来は変わらないんだなと再確認しました。

係長は退職させないの一点張りでしたが、指導係の先輩には事情を伝えもう会社には行かないという選択をしました。

たったの10ヵ月間でした。

この10ヶ月間はずっと忘れられません。

結論から言うと、私の選択は間違えではなかったようで、現在は会社はなくなっています。

もちろん、その後に勤めたエステサロンはこんな地獄のような出来事はありませんでした。

むしろ、この話しをすると驚いていました。

売り上げも、お客さまが本当に求めているものがわかれば無理にすすめなくて数字はできていくのだなとわかりました。

仕事を辞めるきっかけは人それぞれだと思いますが、何も悪いことではないと思います。

精神を病んでまで続ける仕事ってなんですか?

人としての自由を奪う仕事ってなんですか?

仕事を辞めることによって、今よりもよい環境で仕事ができたら充実した毎日が送れるのではかと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました