念願だったブライダルの仕事に就職したのに半年で退職してしまった
就職氷河期と呼ばれていた時代に新卒で就職。
就職後たった半年で、残念ながら転職を決意しました。
せっかく内定をもらえた企業をなぜ短期間で退職したのか…。
初めての会社の退職した理由です。
なんとも愕然としたことは、やはり会社に入ってからの理想と現実のギャップでした。
就職活動中は、企業説明会で聞いたやりがいや先輩社員たちのあたたかい人柄に惹かれ、サービス業の職種を希望。
なかでも「一生に一度の日を創る」という謳い文句に惹かれブライダル業への就職を希望しました。
たった1日で数百万円というお金が動く結婚式。
人生に一度きりの晴れ舞台を新郎新婦と一緒に創ること。
こんなに高額な金額を支払っていただくのに、「ありがとう」と新郎新婦から感謝される仕事。
本当に「なんて素敵な仕事だ!」と、説明会へ行くたびに感動で涙が出そうなほど…。
先輩社員たちもキラキラと自信とやりがいを持って働いている姿がかっこよくて…。
こんなにキラキラした仕事に就きたい!と大きな理想を持って入社!
では、現実の仕事内容はどういったものでしょうか?
新卒の新入社員なのに人手不足で入社してすぐに責任の重い仕事を任された
文字通り希望に胸を膨らませ入社した会社。
私は式場に提携しているドレスショップに入社が決まりました。
新婦の晴れ着であるウェディングドレスを扱う会社です。
キラキラした綺麗なドレスたちに囲まれて、それは素敵な毎日だろうと思っていた私が甘かったのです。
人手が慢性的に足りないため、入社してすぐに担当のお客様がつくようになりました。
先輩のアシスタントとして勉強する時間はなかったのです。
もちろん、新郎新婦を不安にさせないため、私が新入社員ということは内緒。
ドレスのデザインもブランドも全く知らなかった私が、たくさんネットで勉強してるプレ花嫁さんの「ドレスアドバイザー」になったのです。
目の回るような忙しさとプレッシャーの中で最悪のミスをしてしまった
私はスタッフでたくさんの新郎新婦と関わりますが、新郎新婦からすると担当のスタッフは私ひとり。
だいたい土日がお休みの新郎新婦が多いので、予約は殺到。
しかしスタッフは私だけのため、予約が思うように取れないのです。
助けてくれるであろう先輩たちも、自分たちのことでいっぱいいっぱい…。
目の回る忙しさだったために、とんでもないミスを犯してしまいます。
式の当日まで、ウェディングドレス姿は新郎に秘密にしたいという新婦さんと、やっとの思いでドレスが決定。
新郎さんの衣装合わせのとき、うっかり忘れてしまって新婦さんが選んだドレスをお着換え室に用意してしまったのです。
せっかくのサプライズを台無しにされてしまい泣いてしまう新婦さん。
心から何度もお詫びしましたが、私は担当から外されてしまいました。
自分に余裕がなかったために、確認を怠ってしまった…。
新入社員だった私は、ここから心が折れてしまいます。
当たり前のようなサービス残業の毎日に会社に疑問を持ち始めた
大学の友人と会える時間は、とても気晴らしになりました。
お互いの社会人生活の話をしていくなか、だんだん私は自分の会社に疑問が…。
朝は7時半出勤。
夜は終電。
しかし募集要項には、「8時半から20時まで(1時間休憩)。残業は挙式施行がある土日のみ」。
20時というのは、ドレスショップが閉まる時間だったのです。
実際は、20時から事務作業をしたり、ドレスのお直し、予約が取れなかった新郎新婦の時間外打ち合わせが入り終電になります。
しかし20時以降はタイムカードを切られるため、毎日サービス残業です。
もちろんお昼を食べられたことはありません。
公休はありますが、予約がとれなかった新郎新婦の打ち合わせで休日出勤。
しかし公休扱いなのです。
終電に間に合わずにビジネスホテルに泊まることもしばしばでした。
そして一番大きかったことは、3年4年働いているベテランの先輩社員たちが立て続けに辞めていくのです。
模擬結婚式なのに本当にキス?!男性社員のあり得ないセクハラに愕然!
スタッフの多くは女性社員でしたが、もちろん男性のウェディングプランナーや男性の配膳サービススタッフがいます。
土日は式場見学に来ていただいたお客様のため、模擬挙式を行います。
交代でスタッフ全員で新郎新婦役を勤めるのです。
新郎役は男性スタッフがするのです。
私も数回新婦役で模擬挙式を行いました。
新郎新婦入場から、指輪交換、誓いの言葉、誓いのキス、退場まで、「うちの式場で挙式をするとこんな感じです」ということを
お客様に紹介して式場を選んでもらうのです。
びっくりしたことは誓いのキスのとき、本当にキスをされそうになるのです。
初めてのときはびっくりしたので幸いにもされずに済みました。
その後先輩に聞くと、本当はしてるフリだけだけど、ある男性社員は本当にしてくる。
注意して。
でも慣れるから。と。
他にも数々のセクハラがあり、ほとほと嫌になってしまいました。
本社の人事部にセクハラと会社の内情を報告し、退職することに決めた
睡眠時間も確保できず、自分の衣食住がままならない…。
完全にやりがいより自分の健康が大事になってしまいました。
本社の人事部に男性社員のセクハラのことを報告し、退職を決めました。
辞めていった先輩社員の多くも、セクハラと時間外勤務が多すぎることで辞めたそうです。
重大なセクハラを受けた同僚は、口止め料を受け取っていることを知り会社に嫌悪感しかなくなりました。
「もったいない」と言ってくれる友人もいましたが、内容を話すと本当に退職を選んでよかったと安心してくれます。
一番安心しているのは、なんといっても私の親です。
新入社員のころは他の企業を知らないので「社会人はこんなもの」と思い込んでしまうことが多いですが、
やっぱり自分の体を一番大事にしたいですね!
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