どうしても辞めたい!と考えていたはずの会社に私が残った理由

会社辞めたいと思った体験談

12年働いている今の会社で強烈に「辞めたい」と考えたことがある

近年、仕事上のストレスが原因での自殺者が増加しており、そういったニュースを見るたびに「なにもそこまで頑張らなくても・・・」と同情を越えて不可思議な気持ちになる方も多いのではないでしょうか。

最近はハローワークだけでなく転職サイトや情報誌、転職案内専門の会社も増え、いろいろな形で気軽にアクセスできる転職の機会があります。

また、ここ直近の「企業の人手不足」も手伝って、社会の求人状況はおおむね「売り手市場」の傾向にあり、チャンスと決断次第で、現状に我慢し過ぎず、より自分に合った会社への転職を実現しやすい環境になっていると思います。

私は現在の会社に12年勤続していますが、過去に強烈に「辞めたい」と思ったことがありました。

ここでは、その時の状況や体験を述べさせていただきますので、もし少しでも、参考にしていただけたら幸いです。

ただ否定するだけの新しい上司にどうしたら良いかわからずついに倒れた

私が勤務する会社は製造業です。

その中で私は工程管理・生産管理のポジションに就いていました。

いろいろな経験から徐々に仕事にも結果がついてきて、客先からも社内からも一定の評価を受けており、自分自身、仕事に自信がついてきた時のことです。

あるとき、私の上司が転勤になり、その代わりに外部から新しく採用入社された人が、私の上司としてのポジションに就きました。

当時の会社の意向もあり、会社のシステムや方針を一新しようとする動きがあってのことだと思います。

その新しい上司は、私たちのそれまでの古いやり方を根底から批判しだしました。

新しく方針を変え、やり方も一新するのだから仕方ないか、と、私たちのチームはその新しい上司の管理のもとで大人しく従っていました。

しかし日が経つにつれ、どうも様子がおかしいことに気づきました。

それまでの私たちのやり方を批判・否定するまではよかったのですが、じゃあどうしろという指示・改善指導がまったくないのです。

それまでのやり方はダメ!

かといって新しい指導はない・・・これでは、日々止められない仕事が停滞するばかりです。

答えを分かっている前提で「まずは自分たちで考えろ」ならともかく、勝手に考え行動することも拒否されてしまう始末です。

しまいには、仕事が停滞し各方面からクレームが出てきたことに対しても、私たちの怠慢のせいになっていました。

私は当時チームリーダーで、これらの事案を一手に受けていましたので、私自身もうどうすることもできず、その後一年経ったぐらいに、ストレスで倒れてしまいました。

気が付いたら病院のICUで意識を取り戻しました。

その後しばらくの休暇期間を頂き、その間に「この会社に居てては身が持たない」と感じ、辞めようと思いました。

各種転職サイトや情報媒体などを通じ、転職に関する準備行動を開始しました。

しかし同時に、自分自身に、あることを考え出したのです。

感情に流されて辞めないこと、を決めて退職したい気持ちと向き合った

私は前職からの転職で、現在の会社に入社したという経緯があります。

現在の会社に入社し、仕事内容や仕事仲間となじむまで長い期間を掛け、自分の立場と居心地を手に入れました。

仕事上のスキルも経験も、すべてがこの会社において積み上げてきた財産であり、チーム仲間や先輩・後輩たちに支えられて信用を手に入れてきたので、具体的な根拠はないけど、なにかしら「自分自身の価値」ががまだこの会社で活かせることがあるのではないかと思ったのです。

そこで、もう一度冷静に考え直し「辞めるときの定義」を決めようと思いました。

まず、いろんな意味で「自分の状況が悪い時には辞めない」ことに決めました。

いかなる状況においても、日によって感情の波はあります。

どれだけ嫌な感情を抱いても、どういうわけか数日後には、ふと平気に思えたり笑える瞬間だってあるもんです。

そういう意味で、最悪な波が去り、一時的にも良い感情になった時にでも「それでも辞めたい」と感じていたら、それは決断して良いと思ったのです。

当時、良い波の日にはそういった感情が湧いてこなかったため、最終的に思いとどまったのです。

職場復帰後は部署も移動し気持ちを切り替えて仕事ができるようになった

しばらくの休暇期間を経て職場復帰後、会社側の配慮により、別の部署に配置転換されました。(現在もそのポジションに就いております。)

今の部署でもいろいろな事情はありますが、当時の部署と比べたら全然比較にならない軽いもんです。

私たち会社員は、一日のうちほとんどの時間を会社で過ごします。

もっといえば人生の大半を会社で過ごすといっても過言ではありません。

そこで、どうせなら少しでも機嫌よく過ごしてやれと思い、「考え方や視点」をちょっとずつ変えてみることにしました。

とにかく、ありとあらゆることに「感謝」を意識してみました。

具体的には、「話しかけてくれてありがとう」「今日も機械が機嫌よく作動してくれてありがとう」「困った時に相談相手に俺を選んでくれてありがとう」「安全に終始できたことに感謝」などです。

これだけ聞くと、なにか宗教的なイメージがあるかもしれませんが、決してそんな大層なことではなく、ただただ何気なく「思ってみる」だけです。

すると、どういうわけか、ほとんどイライラすることがなくなったり、気分がいつもフラットでいることができました。

状況に関係なく、いつも機嫌が良いため人からは「なんとなく人相が柔らかくなった」と言われます。

もちろん、以前以上に周りから人もたくさん私のところに寄ってくるようになってきました。

仕事の環境を自ら変えることに成功し、今は全く退職したいとは思わない

それからしばらくの年月が経ち、私は毎日機嫌よく会社で過ごす一方、先述した新しい上司は会社で結果を残せず、会社を去ることになりました。

機嫌よく過ごせて、気分が平常、人も集まり、昇給も含め給料もボーナスも頂ける・・・。

こうなった今、私は会社を辞める理由が見つかりません。

今になってよくよく考えてみれば、「辞めたい」思っていたとき、それは、それまで経験したことがない事に直面し、それに自分自身が拒否反応を示していただけなのかもしれないと思います。

もしそうだとすれば、仮に次の新しい会社へ転職しても、新しい事への壁は乗り越えられないかもしれません。

どうせなら、いろんな壁を乗り越えられる「己の強さと自信」をしっかり身に着けてから、今後あらゆる事態に対応したいと、今ではそう思っています。

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