患者のリハビリをサポートする理学療法士の仕事
私は理学療法士(以下PT)として病院勤務をしています。
PT歴は6年目となり中堅クラスになってきたところです。
PTというとまだまだ知名度が低く、知らない方も多くいるかと思います。
簡単に仕事を説明すると、患者様が失ってしまった身体の機能をトレーニングなどを行い、回復することが主な仕事になっています。
よくPTですなんていうと、「あー、あのマッサージする人ね。」なんて言われたりするのですが、マッサージ屋さんではないのです。
患者様を治す手段の一つとしてマッサージというものがあるので、そういったイメージがついているのだと思います。
さてPTの説明はここまでにして、本題に戻りたいと思います。
資格をGET!最初に就職したのは大学病院
3年間の専門学校を卒業し私が就職した先は大学病院でした。
元々安定した職を手にしたかった私は、初めから公務員系の大学病院を志望していました。
見事受かったのですが、実際実習で行くのは一般病院ばかりでしたので、大学病院の役割や仕事内容が分からず、「まあ何とかなるか」なんて軽ーい気持ちで、入職しました。
いざ入職してみると一般病院と仕組みや業務内容が違う部分が多く、常にハイリスクが伴う現場でぎりぎりいっぱい働く毎日。
最初の半年の記憶があまりないぐらい忙しく過ごしていました。
2年目は別チームへ移動!上司に叱責される毎日に倒れてしまった
1年目が終わり、業務も少し慣れてきたころに別チームへの移動が決まりました。
せっかく覚えた業務もチームが変わるため覚えなおしになり、また違ったリスク管理が必要な患者様を担当することが増えたため自己学習の量を増やさなければ付いていけず、プライベートは全て勉強につかっていました。
元々、マイペースな性格な私は直属の上司と相性が悪かったようで、次第に叱責を受ける回数が増えていきました。
質問されたことに少しでもつまって答えられないと、他のスタッフがいる前で公開処刑のように罵声をあびせられたり、私の行動を逐一チェックし少しでもずれがあると執拗に責め立てられました。
家に帰っても、勉強勉強で楽しいことは何もない、幻聴が聞こえて、夜も満足に眠れない、患者様もどんどん重症な方ばかり渡されて、もう自分の中でいっぱいいっぱいになっていたのだと思います。
ある日、病棟に行って病室に入ろうとした瞬間にめまいがしてうまく呼吸ができなくなってしまい、その場でうずくまり動けなくなってしまったのです。
看護師さんがその場面を目撃しており、車椅子で休憩室へと運ばれてしばらく仕事を休むことになりました。
休んでいる間に仕事について考え直した
休んでいる間に自分の人生やこれまでのことについてたくさん考えました。
就職してから何か楽しいことしたっけ?
何にも自分に対してできてなかったな~なんて色々思い出しながら考えていると、ふと「今の職場にいる意味はなんだろう?」という考えにたどりつきました。
よく考えたら、すごく勉強はできる職場だけど、給料は他より断然低いし、休みも多いわけじゃない。
毎日毎日遅くまで残業して患者様から感謝される仕事ではあるけど、自分の人生このままずっと続くのかって考えたらこの状況を変えなきゃって強く思うようになりました。
働きながら興味のある分野を探し、見つかったところで転職活動
それからは、苦手な先輩とも業務上はぐっとこらえて一緒に仕事もしましたし、自分が楽しいと思える分野を見つけるために毎日を過ごすようにしました。
そしてこれを勉強してみたいといものが見つかったので、職場を離れて新しいことをする決心がつきました。
そこからは、自分で色々な就職サイトをみてたくさんの病院に見学に行き、色んな現場を自分の目でみて職場の雰囲気や人間関係、福利厚生などをしっかりと考えて現在の職場に決めました。
じっくり患者と向き合える職場に転職し充実した毎日
今の職場は新設されたばかりで、若手が多く勢いのある職場で毎日活気にあふれています。
今回からは私が先輩になる立場で後輩の指導も行っており、以前の経験から働くのが苦になるような職場にはしたくないと思っているので、忙しいですが後輩の相談ごとなどには積極的に耳を貸すようにし、困っていることや業務以外での悩み事なども話せるような雰囲気作りができるように心がけています。
業務内容的にも以前に比べると患者様と向き合う時間も増え、時間がゆっくり流れているようなそんな毎日です。
あのまま前の病院にいるとおそらく患者様のために働くことが出来なくなっていたのではないかなと思います。
まだまだ、新しい病院ですので制度自体が整っていないことも多いので、これからみんなで意見交換など行いながら、同じ目標に向かって進んでいけたらと思います。
あの時つらい経験をしたからこそ見えることがたくさんありますし、あの時は先輩にはいい感情を抱いていなかったですが、今となっては私を成長させてくれようとした愛の鞭だったのかななんて前向きに考えるようにしています。
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