パン屋の仕事を退職するに至ったわけ
介護職の前に私が就いていた仕事は、個人経営のパン屋です。
夫婦二人と夕方と休日には学生のアルバイトが働いていたくらいで、とても小さなパン屋で私は接客でパンを並べたり接客することが仕事でした。
高齢のご夫婦の経営だったので段々と体力的に今のペースで仕事をしていくのは難しいと話されていたのですが、奥さまの方が肺炎で入院されたことをきっかけに、経営方針を変えることを決意されました。
営業時間を今よりも半分にして週末だけの営業にしたいと言われたのです。
これまで正規職員として働いてきた私も時間を短縮するとパートとして働いてもらうことになると言われて、仕事を辞めることになったのです。
安定している仕事を求めて、未経験の介護職へ就職することにした
個人経営のお店で働かせてもらっていて、こちらの意図しない感じで仕事を失ったため、今度の仕事は不景気や年齢などに左右されない安定した仕事がしたいと思うようになりました。
こちらの都合で失業したわけではないので失業保険を受けとることが出来、職業安定所にて仕事探しをすることにしたのです。
そこで私の今までの経験などを見て、様々な飲食店を紹介されましたが、正直飲食店などはお客に左右されるため、あまり安定性がないのではと思うようになっていたので、全く異なった職種を希望していました。
そこで紹介されたのが介護の仕事です。
高齢化社会のため今後も需要が高まり、なおかつ今も人手が足りていない施設がたくさんあって未経験者でも雇用してもらえる施設は多数あると言われたのです。
介護の仕事は確かに求人が多くて、当時は私が知っているだけでも二ヶ所ほど新しく介護施設を建設している場所がありました。
これからも介護施設は増え続けることは私でも予想できましたし、今介護技術を学んでおくことで後々有利なのではないかとさえ思うようになったのです。
メディアなどでは介護の人手不足などが度々報道されているのは知っていましたし、突然破綻してしまうことも少ない職場ではないかと考えたのです。
しかし、未経験者の私はあまり深くは考えずに未経験、無資格者でも雇用している介護施設に面接を受けさせてもらうことになりました。
無事に採用されることになったのです。
接客経験から老人ホームよりデイサービスで働くことをすすめられた
職業安定所にて紹介してもらったのは特別養護老人ホームでした。
デイサービスやグループホームなど様々な施設があったのですが、いまいち違いを理解が出来ずに紹介されたままに特別養護老人ホームの面接を受けたのです。
そこで面接官であった施設長と介護主任と三人で話すことになりました。
二人は私の経歴と会話をしていくなかで、特別養護老人ホームではなく、デイサービスで働く気はないかと提案してくれました。
私は正直に違いはいまいちわからないと告げると、デイサービスは高齢者の学校のようなものだと教えてくれました。
二人が言うには、接客経験が豊富で明るそうな性格の私にはデイサービスが向いているのではないかと判断したらしいのです。
同じ法人内でデイサービスもグループホームも経営しており、デイサービスでも人材が必要だということで、二人の意見に推される形でデイサービスに勤務することになったのです。
デイサービスでは送迎と入浴介助、レクリエーションなどが主な業務内容でした。
高齢者の方の話し相手になったり、おり紙や塗り絵などの活動を提供したり、体操をしたりと、一日が過ぎるのはあっという間でした。
デイサービスで勤務するようになって、業務の内容を理解していくうちに特別養護老人ホームよりもデイサービスの方が合っていると判断してくださった意味を理解することが出来ました。
接客業を続けていた私は人と接することが自分でいうのも何ですが得意となっていたのです。
パン屋で身につけた接客経験が自宅で過ごす高齢者の方の近況を知るための家族の方とのコミュニケーションにまで役立っていたのです。
また、パン屋の前は雑貨屋でアルバイトをしていたことも面接官をしてくれた介護主任はデイサービスに合うと思ったきっかけだったと教えてくれました。デイサービスでは利用者の要望に合わせて折り紙を折ったりと手先を使うことがよくあります。
そのため、雑貨屋で働いていた私は手先が器用なのではないかと予想したらしいのです。
介護の仕事も結局は接客業と同じであり、パン屋と同じように体力も使いますので、全く未知の仕事だと思っていたのですが私には合っていると思います。
利用者の方と体操をしたり、創作をすることは私にとっても楽しみとなっています。
将来不景気などに惑わされない職種といった安易な考えだけで希望した転職先ではありますが、思った以上に私にぴったりの転職先だと思います。
今後増え続ける高齢者のために出来ることを支える仕事であり、今後は自分の両親なども介護しなくてはならなくなった時のためにも、今仕事を通じて介護技術を学べることはとてもありがたいと思っています。
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