理系の大学を卒業しプラスティック部品の製造現場に勤めた
私は、プラスティック部品の製造現場に勤める、大卒1年目の23歳の男です。
私は、理系の大学を卒業したので、当然仕事も製造業やIT関連など理系の仕事がメインとなり、その中でも、今の会社に興味があり入社に至ったのです。
先輩や上司含めて、同じ部署の人たちは10人そこそこで、入社当初は和気藹々と言う雰囲気で、楽しそうに仕事をしているような感じがしていました。
私もその中に入って楽しく仕事が出来るだろうと期待していたのですが、先輩や上司の人たちの会話が余りにもフランクな感じだったので、敬語などではなく、友達と話すような口頭語になってしまったのです。
最初はみんな、何事も無かったかのように流してくれたので、問題ないと思っていたのですが、みんなが居なくなった後に、OJT担当の先輩から、きつく怒られました。
それでも私は、みんなフランクに話しをしているから問題ないと思い込んで、先輩からの注意を聞き流してしまったのです。
その翌日も普通に会話していたのですが、やはり普通に話すような感じで話をしてしまい、一気に雰囲気が悪くなってしまったのです。
その日の内に、先輩から2度目の注意を受けることになったのですが、細かいことで注意を受けると思っていなかったので、不機嫌そうな態度が顔に出てしまっていたようで、それからOJT担当の先輩に目を付けられるようになったのです。
そうなると、作業手順はもちろんのこと、仕事の進め方や部品の購入手続きなどさまざまな仕事を教えてもらう機会が少なくなってしまったのです。
教えてもらえないわけではないのですが、同じことは2回までで3回目になると、教えてもらえなくなり、仕事上分からないことが増えてきたのです。
そうなると、仕事が上手く行かなくなり、つまらないと思うようになり始め、つまらないなら仕事を辞めようかと考えるようになりました。
自分の能力を過信しすぎて失敗を繰り返し、先輩に注意される
ただ、人一倍プライドが高いと周りの人に評されている私なので、そんなことを言われ続けても、自分は簡単にこなすことが出来ると心のどこかで過信していたところがあります。
しかし、その自信をOJTの先輩にものの見事に砕かれてしまったのです。
と言うのも、私は理系出身でありながら、計算が苦手なところがあり、プラスティックの部品を作るのに、数種類の材料を混ぜて加工を行うのですが、部品の硬さや大きさなど、さまざまな条件により配合を変える必要があるのですが、その配合を変える計算が全くできず、先輩が2分も掛からずに出来ているところを、私は1時間以上掛けても出来ませんでした。
これには、私もショックでしたが、それよりも先輩がものすごくショックを受けていたのを思い出します。
さらには、工具の名前と物が一致しないため、先輩に必要な工具を説明されて、持ってくるように指示を出されても、全く違うものを持っていくことなども繰返し起こしていました。
このような小さなミスを積み重ねて成長していくからと、先輩から慰められたのをいいことに、ミスすることを悪いと思わなくなってしまったのです。
当然、試用期間が終わる前には、OJTから上司に試用期間中の仕事状況や態度などを報告しますが、私の場合、仕事は何一つ覚えることが出来ず、更には計算やミスが多いと言うことを、報告されてしまい、上司から正社員になる上で直していかなければ、仕事が無くなると注意されました。
それでも、私ならば大丈夫だと根拠の無い自信から、先輩に向かって、1年以内にあなたのことを追い越して見せますと、豪語してしまったのです。
にも関わらず、先輩は気長に教えてくれましたが、私は、メモを取ることもせずに、相変わらず同じ場所で同じミスを繰返し、挙句の果てには、備品を壊すと言うミスを犯してしまったのです。
OJTと上司から最終勧告を受け、退職を決めた
そのような状況に、さすがにOJTも怒り始め、「覚える気が無いのなら仕事の邪魔になるから、何処か違う場所で適当に何か仕事している振りでもしておけ」と、言われ、「教える時間が無駄だし、今まで散々同じ作業の説明をしているのに、一つも覚えないなら、教える意味が無い」と1時間に渡り説教されました。
全ての内容ではないのですが、OJTから上司に報告されていて、上司から「今の会社の状況では、仕事を覚えて自分からスキルアップしていこうと考えられる人でなければ、雇用継続が難しい。OJTからは評価に値しないと説明を受けている。自分がこの仕事に向いているのか、続けたいのか、しっかりと自分で考え結論を出して欲しい。続けて言うが、今のままでは給料は間違いなく下がる。」と宣告されました。
つまり、最終勧告を受けたのです。
今まで、散々OJTから言われてきたことやミスを振り返ると、どうしても製造業に向いていると思えませんでした。
しかも、もともとの給料が低いのに、更に給料を下げられたら、生活していくことも出来ないと思い、退職を決意するに至ったのです。
そして、最近上司とOJTに退職する決意を伝えました。
それから、しばらくOJTや上司、同僚、同期に言われてきたことを振り返ると、みんな何とかしようと頑張っていたのかも知れないと思うようになってきました。
それでも、やはり製造業には向いていないというのは変わらないので、退職はしますが、今までの注意や説教の内容をしっかりと思い出し、次の会社に入社したときには、しっかりと生かすことが出来ればと思います。
たぶん、いつの日か、みんなに感謝する日が訪れるのではないかと思っています。
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