貧困ビジネスとは?問題点と仕組み、陥らない為の対策について

1.貧困ビジネスとは~その問題点と対策

貧困ビジネスという言葉を耳にしたことがある方は多いでしょう。近年問題として取り上げられることが増えてきています。

しかし、貧困ビジネスについてハッキリと説明できる方は多くないと思います。

今回はそんな貧困ビジネスについて、実態や問題点、仕組みなど詳しく解説していきます。是非最後までご覧ください。

2.貧困ビジネスとは経済的に困っている人をターゲットにしたビジネス

貧困ビジネスとは、広義的な意味ではホームレスなどの経済的に困っている方々をうまくターゲットにすることでお金を稼ぐビジネスのことを指しますが、実態としては生活保護を受給させ、その大半をピンハネすることで利益を上げているケースが多いです。

今まで大きく社会問題として取り上げられることはありませんでしたが、近年徐々に注目が高まっています。

3.貧困ビジネスの提唱者は湯浅誠さん

そもそも「貧困ビジネス」という言葉を提唱し始めたのは誰かご存知ですか?

提唱者は湯浅誠さんという社会活動家の方です。現在では法政大学の教授を勤められています。

貧困ビジネスは、経済的に困っている方々をターゲットに非人道的な生活を強制するビジネスモデルで、そこに問題があるという意味を込めて作り上げられた概念になっています。

4.貧困ビジネスの仕組み

そもそも貧困ビジネスの仕組みはどうなっているのか疑問に思われている方も多いでしょう。

特に多いのが前述したホームレスなどの住所不定の人々を施設に入居させ、生活保護費を受給させます。

そして住まいや食事を提供する代わりにその生活保護費の大部分をピンハネすることで利益を上げるのです。

住まいや食事の提供と書きましたが、その実情は酷いもので、衛生状態の悪い狭い部屋に押し込められ、食事もほとんどがレトルト食品のようなものだと言われています。

まさに非人間的なビジネスモデルと言っても過言ではありません。

5.貧困ビジネスの問題点について

貧困ビジネスがどのようなものか分かったところで、次に貧困ビジネスの問題点についてご紹介していきます。

【必ずしも違法とは言い切れない?】

貧困ビジネスの問題点の一つに必ずしも違法と言い切れないことが挙げられます。

前述した生活保護費をピンハネするビジネスモデルですが、回収した生活保護費は名目上、住居代、食費などに当てているとすることで、違法性を免れているのです。

また、そこに留まっている貧困者達も路上生活に戻るよりはマシだということで、特に反発することもなく、このビジネスモデルがまかり通ることにつながっています。

【政府もこの現状を黙認している】

続いての問題点は、この劣悪な貧困ビジネスの状況を、政府が黙認していることです。

これは生活保護受給者の管理に大変な労力がかかることに起因しています。年々増え続けている生活保護受給者に対して、それを管理するケースワーカーの数は不足しています。

貧困ビジネスと呼ばれようが、上記のような生活保護受給者をまとめて施設内で管理してくれる団体が存在する方が政府にとっては都合が良いのです。

もし何かトラブルなどが発生したとしても基本的には団体側で対応してくれるため政府としても手間が省けるのでしょう。

6.貧困ビジネスを展開している業種とは?

貧困ビジネスの現状についてご紹介してきましたが、実際にどのような業種が貧困ビジネスを展開しているのか簡単に取り上げたいと思います。

前述した住所不定者を施設内に住まわせ、生活保護費をピンハネしていたのはNPO法人です。

あたかも貧困者を救済するように見せかけて、生活保護費を搾取するこのような団体には注意が必要です。

他にも紹介手数料として労働者の賃金からマージンを取る人材紹介会社、ネットカフェ難民をターゲットにした一部のインターネットカフェ運営会社なども、貧困ビジネスを展開している例としてよく取り上げられています。

7.貧困ビジネスの対策は?

貧困ビジネスの問題が分かったところで、実際にどのような対策が必要なのか考えてみたいと思います。

【無料低額宿泊所をしっかりと政府の管理下に置く】

対策の一つとして、貧困ビジネスに活用されやすい無料低額宿泊所をしっかりと政府の管理下に置くということです。
例としてご紹介した生活保護費のピンハネ事業は、あまりにも劣悪な環境下に貧困者を住まわせ、生活保護費を搾取することで利益を上げています。

まずはこのような環境を整備することが大切です。無料低額宿泊所には定期的に立ち入り調査を行うことで、入居者が劣悪な環境下にさらされていないかチェックすると良いでしょう。

【ベーシックインカムを導入し最低限の生活を保証する】

財源をどのように確保するかなどの課題もありますが、ベーシックインカムも貧困ビジネスの対策として考えられるでしょう。

ベーシックインカムとは政府が国民一人ひとりに最低限の生活を保証する金額を無条件で支給するというものです。

ベーシックインカムを導入することで貧困者達も自分の家に住むことが可能になります。

ただし、前述した通り財源をどのように確保するのかといった問題や、住所不定者の方々にどのような方法でお金を支給するのかといった課題も考える必要があります。

【まとめ】社会的弱者に漬け込む貧困ビジネス

貧困ビジネスについてご紹介してきましたが、参考になりましたでしょうか?

経済的に困窮している人々を救済するかのように見せかけ、お金を搾取していく貧困ビジネスは年々注目されるようになってきています。

いずれ社会問題として取り上げられる日も近いでしょう。

社会的に弱い立場の人々が貧困ビジネスの罠に落ちないためにも政府と民間が一体となって救済措置を展開していく必要があります。

自分には無関係だと思っていた方々も、今回の記事をきっかけに貧困ビジネスの実態について興味をお持ち頂ければ幸いです。

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