小売りの仕事でオーバーワーク!精神を病んで転職を決意した
私は当時小売業に従事していました。
高校卒業後すぐに入ったこともあり3年は頑張らなければと考えていたため、休みをほとんどとれず毎日同じ作業でつまらなくても同期や同じように感じている先輩方と愚痴や息抜きをしながらただただこなしていました。
そして2年半が過ぎた頃には気づけば同期は半分以上辞めてしまい人員不足で余計に仕事を辞められなくなりました。
元々そんなに長く勤めようと思っていなかったのでここにきて急に、自分の中で「あ、これは、このままじゃヤバイ!」という意識が芽生えました。
ここからすぐに転職しよう、という意識が芽生えたのはいいのですが人員不足のためロクに休みもとれずハローワークに行く暇もない日々が一年程続きました。
愚痴を言い合っていた先輩も同期もほとんどが退職していき、気づけば一人残された自分はますます追い詰められていきました。
仕事も繁忙期を迎えてとても追いつく量ではなくなり毎日4時間はサービス残業、今思えば時間外で終わらない仕事など無理があると上司に告げ定時で退社すべきでしたがオーバーワークやストレスや追い詰められていた精神状態ではまともな思考ができませんでした。
ドロ沼の中に沈んでいくような感覚がありこの頃の記憶はだいぶ不鮮明となっています。
月に26日は出社し休日も働き続けたのですが、結局この後半年ほどで職場に行くことを考えただけで胃液が逆流したほど苦痛となり辞職しました。
退職し、失業保険を受給し始めたものの、転職への意欲が薄くなっていた
晴れてかどうかわかりませんが兎に角仕事を辞めることができたのですが精神的に参ってしまっていたため精神科医に通いつつ週1でハローワークに通い始めました。
まずは失業保険申請をすることで会社都合の退職は半年、自主退職の場合は3か月分の失業保険が給付されるということで手続きをしました。
まだフラフラした精神状態のままだったのでこの手続きに酷く時間がかかりました。
またこの申請してからの一か月間は働いてはいけない期間であり、その後3か月間はハローワークに通っているだけで何もしなくてもお金が入ってくるという夢のような日々に浮かれ毎日好きな事をして過ごしていました。
これがのちに自分の首を絞めるように効いていきます。
ようやく転職をする気になったものの、不採用ばかりで落ちこむ日々
失業保険が貰える期間を過ぎて貯金がどんどん目減りする頃になってようやく「このままじゃいけない」という気力がむくむくと戻ってきました。
既に仕事を辞めてから一年半が過ぎていました。
完全に甘えた生活を送っていたため体重は15kgも太り、持っていたスーツなども全て合わなくなった私は酷い有様でした。
安い吊るしのスーツを買い身なりを整えてかたっぱしから就職活動をしましたが、面接では仕事を辞めてからの期間について聞かれ何も答えられず全く採用がもらえません。
精神科医に通っていたというのも世間一般的に見て大いにマイナスなので本当に大変でした。
仕方なく最初に希望していた事務職を諦めて、求人の多い営業職種を探しました。
未経験の営業の仕事に採用され、不慣れながらも努力し実績を出した
営業の面接に行ってみて驚いたのは今までが嘘のように採用されたことです。
3社受けて3社とも採用通知が届いたときは世間から一人の人間として迎え入れてもらえた気がして涙が出たのを覚えています。
でも後でわかってきたのは「営業は潰れる人が多いからとりあえずなんでも採用しておいて、潰れたらそれまで」ということでした。
私は受かった3社の中でなるべく通勤距離と拘束時間の短そうな所を選び、再び働くこととなりました。
営業として勤務することになった私ですが採用の理由は「言葉遣いが丁寧で好感が持てた」とのことでした。
右も左もわからないのでこの褒められた部分は活かさなければと思いスタートしたのですが今までの仕事とは全く違うことに今更ながら気づき苦労しました。
私が始めた仕事は飛び込みの営業という一番難しいものでした。
前職が小売業ということで接客には多少の自信があったのですが、黙っていても買ってくれる日用品や食料品と違い「相手が必要としていない物をいかに必要だと思ってもらえるか」が勝負の営業ではニコニコしているだけでは何一つ売れません。
話も聞いてもらえないし邪険にされるし怒られたりもする、精神的に強くないとすぐに辞めたくなる仕事でした。
入社2か月で売上がほぼ0に近く周りから給料泥棒と思われているんじゃないだろうか、などと脅迫観念が襲ってきたときは流石に心が折れて辞めようかな、と考えてしまいました。
しかし、私より若い子が平然と自分の何倍も売上を出しているのを見て「負けていられない、舐められたくない」と奮起し片っ端から本や人に学ぶようにしました。
「モノではなくまず自分を売る」今はよく聞く言葉ですが当時はまだ聞くことがありませんでした。
物を信頼してもらうよりも、まずは物を売る自分を信頼してもらえなければならないとわかった時に自分の前の道が一気に開けたようになりました。
そこから2か月、入社半年で部署トップの売り上げを出した時は営業メンバー全員で祝勝会を開いてもらいました。
この時のことは生涯忘れることができない体験です。
さらに別の職場に移り、現在は営業の仕事でリーダーを務めるほどに!
それから間もなくして私は営業という仕事に、そして自分に自信がつき別の会社に移りました。
今はリーダーという立場をさせて頂くことになり自分が直接営業に出ることはあまりありませんが、この経験から感じることは、
「やってみなければ自分に何ができるかわからない」「逃げずに当たってみることで開ける道がある」ということでした。
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