憧れて入社したデザイン業界の現実はかなりギャップがあった
とにかく全てが初めてだったので、最初の頃は忙しくてもこんなもんなのかな、という感じで慣らされている感じでした。
打ち合わせや撮影なども新鮮で、夢中で仕事をしていました。
仕事の内容は、美容系のクライアントから来た仕事を、社長のアシスタントとしてこなします。
オフィスは南青山で、朝9時半に出社し、社長にコーヒーを出し、植物に水をやり、軽くオフィスの掃除をしてデスクにつき、仕事をはじまめす。
最初の半年くらいは給料も手取り14,5万くらいで、生活していくのがやっとでした。
大学近くの郊外に住んでいましたので、だいたい毎日仕事が終わって家に着くのが0時過ぎで、若さだけで乗り切っていたような気がします。
もちろん残業代もありません。
少人数のデザイン事務所なので、基本的には全員社長のアシスタントで、割とマイブームなんかもあり、振り回される こと多々。
給料は少ないし、拘束時間は長いし、土日出社も当たり前にこなし、飲み会にも出る。ボーナスだけが楽しみだったのですが、だんだんと仕事がへり、減った割に拘束時間は変わらず、いつも1ヶ月ぶんは出ていたボーナスが最終的に10万円、5万円…と減っていった時、転職を決意しました。
転職を決意してからは下調べとポートフォリオ作りに励んだ
ボーナスが減っていく中、転職サイト(マイナビ)にはとりあえず登録し、チェックしつつ、デザイン系の転職サイトも毎日チェックしました。
あと、自分の好きなファッション系、化粧品系の企業のホームページもチェックしました。
そして失敗はしたくなかったし、転職はあまり何回もしたくなかったので、虎視眈々と気になる案件を探しては、入念にその会社を調べました。
口コミや、その業界についてなども調べていきました。
それと同時進行で、デザイナーの転職に必要なポートフォリオ(作品集)を終業後にコツコツ作って行きました。
大学時代に作ったものから今の会社で作った作品のデータまでまとめなければいけないし、かなりやることがありました。
結局半年くらい、企業研究、自己分析、ポートフォリオ作りをしつつ機会を待ちましたが、準備に時間を費やしたおかげで、実際の転職活動もスムーズに行うことができました。
今の会社にいるうちに人脈を作り、デザイン用の資料を収集した
今の会社で投資している部分と、転職先で投資しているところは違いますので、今の会社が投資している部分を忘れずに享受しておこうと思いました。
具体的な内容としては、その会社がデザイン系、ファッション系の資料や雑誌を多く所蔵していましたので、それらの中で自分に必要なものを片っ端からコピーしました。
そして日々の業務の中でも、違う会社に移っても必要そうな人脈作りにも余念がありません。
仕事で出会った人とは積極的に名刺交換するようにしました。
また、業者なども調べておき、次のキャリアにつながるようにしていきました。
現状にかなり不満はあったけれど、準備を進めているという安心感から、精神的に余裕ができました。
そうこうしているうちに、1社良さそうな会社がでてきました。
働きながらの転職活動は面接が大変!綱渡りで勝ち取った転職先
まずは書類選考が通らなければ何もできません。
この半年間で頑張って作ったポートフォリオはありましたので、履歴書と職務経歴書を作るだけです。
このあたりのことは休日にできましたので、まず送りました。
そして選考通過の連絡を受け、面接日の設定を行いました。
代休、有給、時間休、とにかく何もありませんでしたので、悩んだのがどうやって面接に行くかです。
不幸中の幸いで、面接に行く会社が隣の駅で、歩いても10分、15分くらいでした。
そこで、ちょっと資料探しに行って来ますということにして、面接に行ってしまいました。
2次面接もありましたので、もう一度冷や冷やしながら行きました。
特に気づかれることもなく、先方からの連絡があるまでは普通に業務をこなしていきました。
そして、無事採用。
行く先の会社には1ヶ月後ということで了承を得てから、社長に辞めることを告げました。
そのタイミングも、社長の海外出張の前に設定。
社長が機嫌が良く、出張のことで頭がいっぱいになる時期だったので、この時期がベストでした。
かなり綱渡りの転職でしたが、必死で現代社会をサバイブしていくには、常識や正攻法など関係なく、自分の置かれている現状を冷静に見て、作戦を立てて実行していくほかないと思いました。
辞めたいと思ったとき、忙しかったりやる気がなくなったりすると思いますが、疑問を感じている時点でエネルギーがあるということだどおもいます。
それを別のパワーに切り替えることによって、精神的な安定につながり、よい結果をもたらすと思います。
今考えると、資料作りで徹夜したり、転職先とのやりとりで気を張ったりと、かなりハイになっていたな、と思いますが、辞めてからこれをやるほうが精神的なストレスになりそうです。
やはり給与をもらいながら、なんとかして転職活動も進めるべきだなと思いました。
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