彼女との別れをきっかけに板前の仕事を退職
私は専門学校を卒業の後に板前の世界に入りました。
活魚料理まつりに入社し、初任給の手取りが安すぎてびっくりしたのを今でも鮮明に覚えています。
しかし選んだ道、仕方ないと思いそこから3年頑張りました。
その時に付き合っていた彼女と結婚の話になったのですが、休みは少ない給料は少ない。
当然上手くいくはずがありませんでした。
私は板前の仕事がすごく嫌いになりました。
お金があれば、と考える毎日が続きました。
そういう余裕のない生活をしていると上手くいくものも上手くいきません。
やがて別れることになりました。
もうやる気のない私は仕事もいきなりやめました。
当時22歳、私は決断しました。
無職のまま上京し、スカウトれホストクラブで働くことに
私は無職。
当てもなければ知り合いもいない東京へ行きました。
でもやりたいことはありました。
それはホストです。
私は劇的な転職をしました。
しかしホストの世界なんて何もわからない私は、歌舞伎町の街を徘徊しました。
そこで1人の男の子が私に声をかけてくれました。
それがキッカケで私はホストになりました。
株式会社アローズ、クラブシンスユーというお店です。
すべてが初めて!新人ホストとして勤務する毎日
そこはまるでテレビの世界かのような華やかしい世界です。
仕事の内容は、まずお客様のドリンクを作る。
先輩ホストのドリンクを作る。
そしてお客様が楽しんでいただけるよう盛り上げる。
この三点を中心に私の東京での仕事が始まりました。
今まで料理はやってきたがそこまで接客したこともなければ、どちらかというと私は人見知り。
こんなんでうまくやっていけるのかな?ってとても不安になりました。
そして初めてお客様の席に着かせていただきました。
案の定喋れません。
ドリンク作るのに精一杯で、会話など全くでてきません。
そして挙句の果てには面白くないからどっかいってと言われて退席しました。
次のお客様の席に先輩ホストと一緒に着かせていただきました。
するとお客様は、これ今入れたブランデーなんやけど瓶ごと一気飲みしてくれたら席についていいよ。と言われました。
頑張って飲み干したあとの記憶はないです。
そうして初日が終わり、目が覚めた時には寮で寝てました。
すごい二日酔いと、お酒に対しての恐怖がありました。
ホストクラブの絶対ルール、お客様の言うことは絶対。
これはもう鉄則です。
そうやって私の転職はスタートしました。
入って分かるホストクラブで働いた給料の内訳
皆さんはホストって言うと華やかなイメージがあると思います。
私もまたそう思っていました。
しかし現実は全くと言っていいほど真逆です。
華やかな部分は一部の人間だけ。
私は売れてないため貧乏人なのです。
私の働いていたホストクラブの給料システムは、売上50万円以下は日給制です。
日給8000円となります。
50万円以上になると折半と呼ばれます。
ここで初めてホストと店が対等な立場になると言うことです。
その折半をこえるとだいたいですが、売上に対して半分ぐらいが給料と言っていいほど貰えます。
例えば売上100万円だと、給料は50万円ってところです。
その他に特典もあります。
売上で出勤時間が変わるのです。
50万円以下は掃除組
50万円以上は掃除免除
100万円は6時出勤
200万円は7時出勤
300万円以上は8時出勤
などあり、完全歩合制システムになっています。
極端に言えば、入店1日目で300万円を売った新人がいるとします。
翌月の給料が150万円の出勤時間は8時になります。
昼職では考えれませんよね。
新人は後輩が入ってくるまで新人。
そんなルールを吹き飛ばし、弱肉強食の世界がホストクラブです。
私が折半に辿り着いたのは入店して半年後の事でした。
たまたま私を選んでくれた女の子がセクシー女優の仕事をしている私と同い年の子でした。
最初はそんな気すらなかったのですが気が付けばその子が折半まで売上をあげてくれて、とんとん拍子にナンバー5まで入る事ができました。
ナンバーまで入るとどんどん次のお客様が出来てきます。
そうすると今度は店側からのプッシュをしてもらえます。
私もまたしていただきました。
ホストの雑誌でホストマガジンに単独3ページ、ホストクラブの広告ポスター、ホストの検索サイトのCM企画などなど売り出してくれます。
すると女性は有名は人、売れている人が好きといったミーハーな部分があります。
みるみるうちに稼ぎが増えていきあっという間に売上400万円までいきました。
じゃあなぜそこから落ちてしまうのか。
スキャンダルが飛び交うからです。
私も枕営業を暴露された、で日記と言うホストクラブに通う女性たちがよく書き込む掲示板に投稿されました。
その内容は写メ付きでした。
無音カメラの怖さを知りました。
みるみるうちに売上は減っていきました。
お客様の数も減少。
一度狂った金銭感覚はなかなか戻りません。
そして毎日浴びるほど飲むお酒に肝臓が耐えきれなくなりホストクラブでの仕事は終わりました。
再び板前の仕事に戻り地道に働くように
現在27歳、再び板前に戻り地道にやってます。
あの頃、こうしとけばなど後悔する部分もありますが、今は今で楽しく生活を送っています。
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