ホストクラブで退職の意志を伝えても辞めさせてもらえなかった理由
20歳になりたての私は友人の紹介でホストクラブで働くことになりました。
初めての華やかな場所にテンションが上がり毎日酔っ払って居ました。
働いて半年経っても給料が上がらず先輩からは怒られ暴力も振るわれる状態が続いたので辞めるに至りました。
辞めることを伝えると、辞めることは消えること、自殺したら色んな面倒が周りに起こってしまうからその面倒を片付けてから辞めろ。
と訳のわからない言葉をぶつけられ辞めさせてはもらえませんでした。
そこには理由があります。
私の見解ではありますが、私はお客さんが付いて居なかったこともありお酒を一気飲みする立場が多かったのです。
酔っ払ったとしても自分が面倒を見る客が居ないので大丈夫であろう、と言うところから私は毎日のように一気飲みを繰り返して居ました。
アルコール度数の高いお酒や、マズイお酒を飲みたくない従業員は嫌な仕事は全て私に回して来ました。
その私がこの店から消えると言うことは誰かに私の役割が行ってしまうと言うことです。
それを避ける為、辞めさせないように仕向けられて居ました。
逃げたら罰金、辞めたら罰金、という契約書を提示され退職できない!
気がつけば見たことのない紙に私のサインが書かれて居ました。
飛んだら罰金100万、店の反対を押し切って辞めたら罰金50万と書いた紙でした。
なので辞めるなら50万円か100万円用意しろ、と言うことです。
そんなことができるわけもなく、相談しましたが反対しか言って来ません。
明らかに理不尽であり納得なんてできなかったですが過去に暴力もありましたので何とも言えず辞めれずに居ました。
警察に行こうかとも考えましたがその後に何をされるのかわからないですし、その後が本当に恐ろしく警察にも行けずでした。
辞めるためには最低50万円払わなければならないと言うことが頭から離れずこれしか方法は無いと思って居ました。
退職するために50万円稼がなければいけない!理不尽な状況に悩んだ
私は本当に悩みました。
この仕事から離れたいと言うよりも恐怖や屈辱などから離れたくなってきました。
そこから離れられるのであれば50万円なんて安いもんだと錯覚してしまい、方法を考えました。
そこで初めてお客さんを捕まえ、そのお客さんから気に入ってもらえるようになったのです。
本当にうれしく思いましたが、そのお客さんは同僚に奪われてしまい一瞬にして50万円は遠のきました。
考えれば考えるほど犯罪しか思い浮かばなくなってしまい自分自身が危険であることに気づき本当に何とかしなければと思いました。
本当に退職するのに50万円支払うの?冷静になって考えてみた
私は一旦考え直すことをしました。
なぜ、このような状況になっているのか?なぜ、50万円支払おうとしているのか?なぜ、怯えているのか?
50万円を支払うことに対し必死に考えて居ましたが、そこでは無いことに気づいたんです。
考える方向性のベクトルが変わり自分のやっていることやホストクラブの連中がアホらしくなってきました。
何が恐怖だったのか?が明確に言えなかったのです。
なのでそれは本当に恐怖だったのか?と思え全てがアホらしくなってしまいました。
50万円を払ってまで辞めようとした自分も情けなくなり、50万円を払って逃げ出したかった恐怖に対し向き合うことを選択します。
落ち着いて考えたことで見えてきた会社と従業員が置かれている状況
ホストクラブの裏にはヤクザが付いていることがほとんどです。
なので売り上げが低ければヤクザが何か言ってきます。
その焦りが従業員全体に広まり悪循環が起きお客さんにまで広がります。
いつも私がボコボコにされる時もヤクザから何か言われた後だと思います。
もし脅す人が居なければ、もっと働きやすい環境であったと思います。
状況把握ができると、あぁこの人たちも困ってるんだと思うことができ、相手の状況が変わって見え同時に私の状況も変わります。
ある意味仲間に近いような認識で接することができ、敵を共通にすることで向かう方向性も同じになります。
辞める許可を貰おうと思っていたけど退職以前に雇用契約を結んでいない
辞めることにしがみついて居ましたが、私は何を辞めようとしたのだろうか?と考えました。
辞めることもないじゃ無いか、と言う結論に至りました。
従業員と言うのは、ただの制約条件であり、その制約は会社と言うことが認められれば発生しますがそもそもホストクラブは会社では無いのです。
会社の形をした場所に人が集まり会社みたいなことをしている集団なので辞めるも何も、退職も何も無いのです。
それに気づいた瞬間更にアホらしくなり、会社に行く行かないなんて発生しないのが健全であることがわかりました。
決断をするのは自分!強く出られても冷静に考えて退職する意思を持とう
日本人は哲学がなく、自らで考える習慣もない為、主義主張ができずに居ます。
なので強い、もしくは大きい、多数決の方に飲み込まれやすく個人は負けてしまいがちです。
ですがしっかりと状況を把握し、冷静に自分を観察してみれば抜け道は発見できます。
今、ブラック企業などが多い中、辞めにくい状況を会社側から提示してくることはたくさんあると思いますが、辞めることに対する意味や価値を自分で高めていけばどんな状況であっても辞められることを今回の件で知りました。
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