感情的な院長に疲弊!ストレスで蕁麻疹が!
私は動物看護士として動物病院で働いていました。
ハローワークで無資格でも丁寧に教えますと書いてあったので、動物が好きな私はすぐに応募しました。
応募の際、ハローワークの職員さんから「こういう仕事はいわゆる3K(キツイ・汚い・給料安い)の仕事だけどそれでも応募する?」と聞かれ、続けて「だいぶ前から継続的に募集してるから、入ってもすぐに辞めてしまう離職率の高い職場かもしれないよ」とも言われました。
とにかく仕事に就きたかった私はそれでもいいですと答え、面接を経て、すぐに採用になりました。
面接と、最初の一週間はにこにこしていた院長でしたが、変化はすぐに現れました。日曜日の休みが終わり、月曜日に出勤した日の朝のことです。
1人目の診察が終わったと思ったら私を呼び、いきなり怒鳴られました。
理由は診察室のごみ箱にビニール袋がセットしていなかったことでした。
とにかく謝って、院長が診察室を出て行った後、よく分からずに泣けてきました。
その後はずっと午前の診療が終わるまで常に不機嫌で、私はビクビクしながら、とにかく目立たないように逆鱗に触れないように過ごしました。
休憩時間に先輩にお茶に誘ってもらい、院長は穏やかに見えるけど、本当はすぐに怒るし怒鳴るし、本性はああいう人だと聞かされました。
でも動かないよりは自分で何か見つけて仕事をする人は評価するから、頑張ってと励まされ、良い先輩に恵まれたと嬉しくなりました。
しかし次の日もその次の日も、何かやろうとすると余計なことはするなと怒鳴られ、診察室で診療補助をしようとするとお前が入ると動物が怖がる、もっとうまく持てないのかと患者さんの前でも怒られ、帰りは毎日車の中で泣きながら帰りました。
そんな日々が何か月も続き、最初は必死にどこがいけないのか考えていましたが何をするにも怒られるので、その内もういいやと諦めの気持ちが生まれ、何も考えずに言われたことだけをこなすようになりました。
院長の前では無表情に返事だけして、怒られても泣くことはなくなりました。
受付や患者さんと話す時は笑顔で明るい声を出し、自分でもうまく表情を使いこなせていたと思います。
しかし数か月たったある時から、夜に蕁麻疹が出るようになりました。
お腹と二の腕、首に出て、途轍もなく痒いのですが、朝になると綺麗に治まっています。毎晩そんなことの繰り返しで、ストレスだ、と確信しました。
もう限界だ、と思い、次の仕事が決まってなくてもいい、すぐにあの院長から離れようと思いました。
辞めたいのに辞めさせてもくれない!地獄の日々が続いた
診療が終わって私は院長にお話があるのですが、と話しかけました。
その日機嫌のよかった院長は少し驚きながらも応じてくれました。
私は「来月末で辞めさせていただきたいのですが」と切り出すと、院長の顔は一瞬にして真っ赤になり、また怒声がとんできました。
そこから30分以上、院長の怒りは続きました。
その長い時間、辞めたい理由を聞くわけでもなく無資格で拾ってやった恩があるのに、俺を捨てるのか、そんな内容でした。
私は身に着けた無表情でひたすら言葉を頭の中で留めない様に流し続けました。
最後、俺はお前を辞めさせるつもりはない!と言われ、疲れた私は反論もできず家に帰りました。
以後、その話をしようとする度に院長には辞めさせないと言われ、私は辞めるのに最適な理由を探し始めました。
退職したい一心で、結婚や妊娠を理由に逃げようとした
私にはその時5年付き合っていた彼がいました。休みの日も呼び出されたり、残業もあるこの仕事に理解を示してくれる彼でした。
院長に辞めさせないと言われた私はこの彼の結婚しようと思いました。
結婚をして、遠くに住むことになったら院長も文句は言わないだろう。
でも、もしかしたら午前と午後のどちらかの診療には出て来いと言いそうだ、いっそのこと妊娠してしまえば…。
彼の気持ちも考えず、私は毎日そんなことを思い過ごしました。
避妊に失敗した例をネットで検索し、実行しました。
今思えばバカだなと思うのですが、出会い系にも登録し、彼と同じ血液型の男性を探して子供を作ろうと思いました。
しかしやはり最後には怖気づいてしまい、出会い系でメールをくれた男性と会うことはありませんでした。
退職できなかったものの、仕事が評価されるようになった
そんなことをやっている内に、怒られながらではありますが、仕事ぶりも評価され始めてきました。
私は院長に拘ることを止め、目の前の患者さんに意識を集中しようと、仕事の目的を自分の中で見つけることができました。
もちろん院長が怖くて仕方ありませんでした。
怒鳴るだけでなく、頭を叩かれたり足を踏まれることもありました。
ただ、結局5年付き合った彼にはプロポーズされ結婚し、すぐに妊娠した私は、産休を経て同じ職場に戻りました。
今は保育園に預けながら午前の診療時間のみ、子供の都合で休みたいときは休み、融通をきいてもらいながら仕事をしています。
あの時無理やり結婚したり、子供をつくって「逃げる」ようにして辞めていたら、やはり後悔が残ったと思います。
とことん向き合っていこうと思っていますが、同時に、本当に次辞めたくなったらどういう理由で辞めようかと悩む日々でもあります。