家を出て医療事務の仕事に初めて就職!人生は自分で切り開くしかない!

会社での悩み

家庭の事情で医療事務の資格を持ちながらも就職が許されなかった

通信制の高校に通いながら、医療事務の資格を取り、パソコンの資格を取得した私は、「医療機関で働く」という夢を持ちながら、親から教え込まれていた宗教にも没頭していたため、なかなか、医療機関で働けなかったのです。

会社員になることは、タブーでしたので、パートでしか働けない、親に逆らうことは、死、を意味していました。

いつしか、私は、「親と宗教のために生きることが、私なりの会社員人生だ」と自分に言い聞かせて、生きるようになっていました。アルバイトを4つ掛け持ちしながら、親と宗教に仕えてゆく、、、そんな人生に疑問を持った時・・・

私は、親に「下剋上」なる手紙を渡すことにしました。

親が寝ている間に、手紙をしたため、親が出かけている間に、少しずつ荷物をまとめてゆきました。

ある冬の夜、手紙を渡しましたら、父親が逆上して、「俺とお前はともに死ぬのだ」と叫びながら、首を絞めてきました。

妹が気付いて、母と止めに入ってくれなかったら、本当に死んでいたでしょう。

でも、止めに入ってくれたおかげで、今の私がいます。

朝が来るまでに荷物をまとめて出ていくように言われました。

私の、親と宗教に仕える、半ば、北朝鮮のような会社員人生は、強制終了となりました。

家を出て初めて調剤薬局事務の仕事に採用され涙がでるほど嬉しかった

暫くは、祖母のもとに身を寄せながら、医療機関での正社員を探し、半年後、ようやくみつけた本当の、会社員としての人生です。

涙が出るほど、うれしかったのは、昨日のことのようです。

資格を取った医療事務ではありませんでしたが、調剤薬局での事務、とのことで、心を躍らせながら、面接に臨みました。

大阪市内の倍率は高いのか、私が世間知らずだったのか、応募者の数に驚きました。応募者の中で、自分だけが、スーツではないことに、恥ずかしさを感じました。そして、自分だけ世間を知らない人間で、とても浮いているように感じました。

でも、一度足を踏み入れた、新しい世界。

深呼吸して、面接に臨みました。初めての、大阪市内という都会に、どうやって行って、どうやって帰ったのか、記憶がありません。

それほど、私の中では、特異な1日でした。

何日も眠れない日が続き応募した会社から採用の連絡があった時、世間で騒がれている、就職難の意味が全く分かりませんでした。

入社して半年後、その会社のあまりにもがんじがらめな状況に心を病んだ私に、経営者が話してくれたのは、私を採用にした理由でした。

「あなたの目は澄んでいる。あなたなら、今までこの会社であった不祥事など、絶対にしない人間。信用できる」

宗教以外の方から、そんな言葉を頂いたのは、初めてでした。涙が止まりませんでした。

10年でたくさんの仕事を経験。自分の人生を切り開いて生きていきたい

あれから10年。

結局、その会社は退職しましたが、ほかの会社に応募するときも、「自分は澄んだ眼のままでいるだろうか」と自問しています。

口では綺麗ごとをいうのは簡単です。でも、目が澄んでいるかどうかは、心で決まると思います。

様々な職種の派遣会社を渡り歩いたり、生活保護のお世話になったり、大手企業に勤めては辞めたり、この10年で30以上の会社を渡り歩いて、今の私に、あの時の心は健在か・・・

生きるということは、お金が付きまといます。

お金は心を汚す役割があります。

その中で、我が心を守るにはどうしたらよいのでしょうか?

お金を真っ当にいただくための手段である仕事は綺麗な心で、臨むべきです。

でも、様々な派遣会社を渡り歩いたときに、いろんな方々と接して知りました。

必ずしも、真実を語ることだけが良いのではない。

自分を守るために、偽善を語ることが必要な時もあるのだ。

八方美人になる必要があったりする。

そんな状況で、心を綺麗な状態に保つにはどうしたらよいのでしょうか?

初心に帰る、これが、私の答えです。

最初に実家を出るまでの思い、出た時の思い、正社員になった時の思い・・・

私の生きる道は親と宗教しかないのだ、と妄信しきって生きていた、あの日々。

下剋上なる手紙を渡すにあたっての、死ぬ覚悟。

手紙を渡したときの親の反応を見て、「やはり死ぬのだ」と意識が薄れた時。

朝日の出る前に、大量の荷物を抱えて忍び足で家を出てあふれ出した涙。

祖母の家で、正社員の採用連絡をいただいたときの夕陽の光。

実際に正社員になって、休憩室にも盗聴器と監視カメラがあり、心を病んでしまった日々。

何も世間を知らなかった、あのころ、私が飛び出した世界は、実は汚れていました。

私が気付かず、隣の芝生は青く見えるように思えただけかもしれません。

でも、まだあきらめません。

なぜなら、私は家出の時に、一度死んでいるから。

命を全うするまで、生きて見せます。

できれば医療機関で働きながら、親に感謝しながらも、見返してやりたい。

世間に通用する私を育てられなかったのだから。

私が、切り開いた道なのだから。

家出の時の朝日と採用連絡の夕陽。

私の背中をそっと撫でてくれて、そっと押してくれる。

いつの日か、私がきれいな眼のまま、再会できるように。。。

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