医薬品分析の仕事の専門性を高めるために、ベンチャー企業から大企業に転職!

みんなの転職体験談

ベンチャー企業で医薬品分析の仕事に就職!不満はなかったのに転職した理由

大学院を卒業して初めて勤めた会社は、社員数10名程度の小さなベンチャー企業でした。

自分の希望する技術職(医薬品分析)であったこと、また家からも車で30分と近かったことから、かなり楽しく働き始めました。

小さな会社の場合、いろんなことが体験できますし、いろんなことが提案できます。

自分が提案したことについて、社長が納得さえしてくれれば、自分で進めることもできます。

大きなことは中々難しくても、まだ働き始めたばかりなら、小さなことから自分の発想で進めていけるということはとても大事な経験につながると思います。

最初の会社は3年半しかいませんでしたが、そこで経験したことは、次の会社に転職して十年以上たった今でも、大きかったと思います。

医薬品分析の仕事の専門性をもっと高めるために大きな会社へ転職を希望

小さな会社ではありましたが、働いている人たちもやさしく、とても居心地のよい職場だったんですが、日々そこで働くうち、もっと上を目指したいと思うようになってきました。

最初の職場は、いろんなことを経験できるという大きなメリットの反面、すべてを自分で決めたりしなければならず、日々仕事をこなすうち、本当に自分のやっている仕事が正しいのかどうか不安に思うようになりました。

職場の先輩は、まだ数年しか働いていないぼくのことを一人前をみなしてくれ、君の判断に任せるといってもらえるのですが、いろいろな論文等を調べたりするうち、自分が下している判断は、本当に専門家として正しいのか疑問を持つようになりました。

孤軍奮闘といえば、聞こえはいいですが、やはり医薬品分析の仕事なので科学的な間違いは許されません。

相談できる人は先輩を含め数名はいましたが、専門領域は個々に違い、またその分野ではぼくが責任を持つことになっていましたので、みんなのアドバイスを聞いて最終的に決めるのは自分自身だったのです。

今思うと、とても光栄なことではありますが、そうした毎日を繰り返すうち、もっと専門家のたくさんいる大きなところで働いてみて自分の専門性を研鑽したいと思うようになったのです。

転職してみてわかった大きな会社と小さな会社のメリット・デメリット

最初に相談したのは、一番よく話を聞いてくれた年も一番近い先輩でした。

先輩は、最初ぼくの転職には反対でしたが、親身になって話を聞いてくれました。

そして、もう一人、先輩のかつての同級生にまで声をかけてくれました。

その方は、職種は違いますが、同じ業界にいらっしゃる方でとても医薬品分析業界で顔が広いということで、先輩はその方に声をかけてくださったのです。

その方に、ぼくは自分の考えを話ました。

そのとき、ぼくはとある医薬品分析では大手の会社を受けてみたいと考えていることまで話しました。

すると、先輩の同級生の方は、昔そこで働いていた人間を知っているから、その人から話を聞いてみたらどうかと言われました。

そして、今度は先輩、先輩の同級生、転職希望先で勤務経験のある方とぼくの四名で話をしました。

いま思っても、それぞれの方がぼくのことを親身になってくださったことはありがたいと思ってます。

実は、あれから十数年たったいまでも、この方たちとの交流は続いています。

転職は、最初はエージェントに相談するのが一番かもしれませんが、最終的には人と人とのつながりというのはよく耳にします。

当時のぼくの経験もまさにそうだったと言わざるをえません。

結局、ぼくは運よく希望していた会社にそのまま転職することができました。

もちろん後悔はしていませんし、今でもあの選択は正しかったと思います。

転職した会社は分析業界としては大きな会社です。

大きな会社だけに専門家も多く、人材の豊富さ、施設の素晴らしさ、装置などのリソースの潤沢さは驚きに値しました。

しかしながら、転職してすぐに気づいたのは、そこで働く人の熱意があまりに感じられないことでした。

集団としての専門性は高く、プライドをもって仕事に取り組む人たちも多いのですが、どこかしら冷めた感じというか、エネルギーの希薄さのようなものを感じずにはいられませんでした。

ぼくは前にいた小さな会社でほしかった専門家としての仲間を手に入れることはできました。

中には業界内ではかなり名の通った方もおり、そういう方の専門に対する熱意は素晴らしく、とても感銘を受けました。

技術系専門家の多い職場だったので、ぼくはいろんな方にご意見を伺うことができました。

しかしながら、同時に感じたのは、そこにいた多くの仲間には、仕事に対する熱意や貪欲さが欠けていることでした。

大きい会社にいるとどうしても安定感に胡坐をかいてしまう人が多いものだということは、後になってからじわじわと分かってきましたが、転職したばかりのときは、たいへんなショックを受けるとともに、ここなら活躍できそうだと自分にあえて自信を持つこともできました。

転職してから十数年たち、いまぼくはきっとまた転職するだろうと考えています。

最初の転職のように大きなステップアップではなく、きっと小さなステップアップになるだろうと思います。

働き方に関する考えも昔とずいぶん変わってきました。

転職したときはまだ独り身でしたが、いまは家族もいます。

子どももまだ小さいだけに、年収を上げなければという思いもなくはありません。

ですが、一方で、自分の好きなことをしたいという思いもあり、いま胸のうちは大きく揺れてます。

転職とは、たいへん大きな節目でもあり、また自分自身を冷静に見直すときでもあります。

最初の転職がなければ、小さな会社と大きな会社のよしあしや違いを知ることもありませんでしたし、自分のよさにも気づけなかっただろうと思います。

転職をすれば必ずプラスになるというほど単純なものでもないでしょう。

かえって悪くなることだってあると思います。

けれども、自分で選んだ道なら決して後悔はしないでしょう。

新しい自分に会うために、新たなところに飛び込んでいく、それが転職という自分への挑戦だと思います。

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