1.自爆営業の実例を詳しく紹介!
自爆営業という言葉を聞いたことがある方は多いでしょう。
自爆営業といえば郵便局で横行しているイメージがありますが、実はそれだけではありません。
今回はそんな自爆営業の実態について詳しく取り上げていきます。
『自爆営業って何?』『自爆営業が行われやすい仕事って?』『自爆営業を強要されたらどうすればいい?』
このような疑問をお持ちの方は、是非最後までご覧ください。
2.自爆営業とは?
まず初めに、自爆営業がどういうものなのか簡単にご紹介します。
自爆営業とは、一言でいうと仕事の一環として企業の商品を従業員が自己負担で購入し、ノルマを達成させる行為を指します。
商品によっては非常に高額なものも含まれるため、働いているにも関わらず、支給される給料よりも自己負担額の方が上回ってしまうケースも発生しており、まさに「自爆」状態と言えるでしょう。
インターネットが普及したことにより、様々な業界で行われていた自爆営業が明るみになってきています。
3.自爆営業は違法なの?
よく挙げられる質問に、『自爆営業は違法ではないの?』というものがあります。
結論から言うと、自爆営業は労働基準法違反に当たり、違法になります。
具体的には労働基準法24条1項「賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない。」と定められており、商品を無理やり給料から購入させる行為は、「給料の一部を通貨ではなく商品で支払っている」とみなされるのです。
そのため、自爆営業を強いられても断ることができます。
ただし、中には断れない雰囲気を作り出されることも多いでしょう。
そういった場合の対処法については、本記事の後半に記載しているので、参考にしてみてください。
4.自爆営業の実例6選
【1.日本郵政のケース】
自爆営業で最も有名なのが、ニュースなどでも取り上げられた日本郵政のケースでしょう。
正社員からアルバイトまで雇用形態問わず年賀状の販売ノルマを課し、ノルマを達成できなかった分は自腹で購入させられるというものです。
年賀状を出す人が少なくなっている現在にも関わらず、販売ノルマは非常に厳しいため、多くの方が自爆営業している状態になっています。
金額は人によって様々ですが、10万円を超える自爆営業をしている方もいると言われています。
【2.保険業界のケース】
保険業界で働く営業職の方も自爆営業しているケースが多いです。
保険業界で働く場合、初めにほとんどの社員は自社の保険に加入します。
そこからさらに営業成績が悪い場合は、次々に新しい保険に加入させられるのです。
保険料は毎月給料から支払われるため、手取り額はどんどん減っていくことになります。
経済的にも精神的にも追い詰められ、辞めていく方も多い業界になっています。
【3.コンビニ業界のケース】
次に多く挙げられるのがコンビニ業界です。
こちらは正社員だけでなく、アルバイトなども自爆営業の対象になります。
特に分かりやすいのはクリスマスケーキの自爆営業です。
ほぼ強制的に売れ残ったケーキを買い取らされるケースが増えています。
【4.旅行業界のケース】
旅行業界にも自爆営業は存在します。
支店内で企画されたツアーの販売ノルマを達成できなかった場合、社員が自腹を切って家族でツアーに参加することも珍しくありません。
他にも、ワインやラーメンなどの旅行付帯品の販売ノルマもあり、達成できない場合は自腹で購入するというケースもあるようです。
【5.車のディーラーのケース】
高額な自爆営業の実例でいえば、車のディーラーが挙げられるでしょう。
車のディーラーにも営業ノルマが設けられます。
もしその目標を達成できなかった場合、自分で車を乗り換えるということが当たり前のように行われているそうです。
必要ないにも関わらず、何度も車を乗り換えていては、とんでもない額の出費になります。
真面目に働いているのに、貯金ではなく借金が増えていく、なんてことにもつながりかねないでしょう。
【6.ABCマートのケース】
具体的な会社名になりますが、ABCマートでも自爆営業の事例があります。
ABCマートは、靴や衣料品のチェーン店ですが、販売ノルマを達成できなかった場合、靴やスプレーなどを自腹で購入させられたというケースがありました。
社員の年収も250万円前後と低く抑えられている上に、そこからさらに自爆営業しなければならないため、かなり経済的に苦しい思いをした方も実際にいます。
5.自爆営業のメリット
【1.売上に貢献できる】
自爆営業のメリットは、言うまでもなく売上に貢献できることでしょう。
過酷な営業ノルマを達成するために、様々な顧客先を駆けずり回って頭を下げる営業マンも少なくありません。
精神的にも肉体的にも疲弊してしまい、身体を壊してしまう方も実際にいます。
しかし、自爆営業をすることで金銭的なデメリットは受けつつも、確実に売上目標に近づくことができるのです。
【2.必死で働くようになる】
もう一点、自爆営業には従業員が必死で働くようになるというメリットもあります。
なかなか仕事に対してやる気が起きない従業員も、「ノルマを達成できなかった分は自腹購入になる」と分かれば、お尻に火がついたように必死に働くようになるでしょう。
自腹購入させられる本人はたまったものではないため、こちらは経営者にとってのメリットと言えます。
6.自爆営業のデメリット
【1.辞める社員が続出する】
続いてデメリットの紹介ですが、まず初めに自爆営業を強要するような会社からは人材がどんどんいなくなります。
真面目に働いているにも関わらず、毎月給料から商品やサービス代が引かれてしまうのであれば、何のために働いているのか分からなくなるでしょう。
また、前述したように、そもそも自爆営業は違法行為のため、まともな会社のやることではありません。
そのような会社には早めに見切りをつけて、転職する方が多くなるのです。
【2.ブラック企業のレッテルを貼られる】
一昔前なら誤魔化せていたことでも、インターネットが普及した現代で自爆営業を強要すれば、一気にブラック企業の評判が広まってしまうでしょう。
一度ブラック企業のレッテルを貼られてしまうと、挽回するのが非常に難しくなります。
また、そのような会社のサービスを購入する人は減り、人材も集まりにくくなるため、どんどんサービスの質も低下していくでしょう。
結果的に自爆営業を強要する会社は、徐々に衰退することになるのです。
【3.今後成長が見込めない】
従業員に自爆営業させないと目標を達成できないようであれば、そもそも目標設定の仕方が誤っていたり、従業員のスキルがその目標に追いついていないということが考えられます。
自爆営業で一時的に売上を作ったとしても、根本的な解決にはならず、今後の成長は見込めないでしょう。
自爆営業させないと目標を達成できない会社になれば、厳しいビジネスの世界で生き残ることはできません。
【4.刑事事件に発展する可能性もある】
最後にご紹介するデメリットはこちらです。
例えば、『自爆営業しないとこの会社にいられなくなるぞ』といったように、脅迫まがいの自爆営業をさせた場合、刑事事件に発展する可能性もあります。
まともな会社員生活を送りたいのであれば、自爆営業の強要は絶対にやめましょう。
7.自爆営業を強要されたらどうする?
【1.その場では返事をしない】
もしあなたが自爆営業を強要するような会社で働いている場合、どう対応すれば良いか悩む方も多いでしょう。
まず大切なのは、その場で『分かりました』と返事をしないことです。
その場で返事をしてしまうと、すぐに購入の手続きに進まれる可能性があるからです。
まずは『少し考える時間をください』と伝えて、その場を切り抜けましょう。
【2.ボイスレコーダーなどで音声を取っておく】
うまくその場を切り抜けられれば、ほとんどの場合、翌日あたりに『自爆営業の件は考えた?』と再度聞かれることになるでしょう。
その際にボイスレコーダーなどで音声を録音しておいてください。
証拠さえ押さえておけば、自爆営業で購入した分の金額も返還されやすくなるので、とても大切です。
【3.転職する】
最終的には、早めに転職活動を始めるべきです。
無理に引き止められても、ボイスレコーダーの証拠を見せれば相手も強気には出られなくなります。
自爆営業の被害が大きくなる前に転職先を見つけて、今の会社から早めに脱出しましょう。
具体的な転職方法については次の章を参考にしてください。
8.自爆営業を強要する会社から転職するなら転職エージェントを使う
前述したように、自爆営業を強要するような会社からは早めに転職すべきです。
具体的な転職方法としては、転職エージェントの活用をおすすめします。
転職エージェントを活用することで、専属のキャリアアドバイザーがあなたのスキルや経験を活かせる求人を厳選して紹介してくれます。
転職エージェントを経由して紹介される求人は、厳しい審査をクリアしたものばかりなので、自爆営業を強要するような会社は含まれません。
安心できる会社に転職するためにも、積極的に転職エージェントを活用しましょう。
【まとめ】自爆営業を強要する会社で働き続けてはいけない!
ニュースに取り上げられ、自爆営業に対する批判の声がたくさん挙がっても、未だに自爆営業を強要するような会社は存在します。
そのような会社に勤め続ければ、経済的だけでなく精神的にも消耗してしまうでしょう。
幸せなワークライフを送るためにも、転職エージェントを有効活用して、早めに転職活動を始めてください。
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