外資系アパレルブランドに副店長として転職し中途採用の大変さを感じた
その会社は外資系のアパレルブランドで、私は副店長として中途採用されました。
入社時から役職職がつきますので、その分基本給に手当もつきますし、当時の私はとにかくがむしゃらに働いてお金を稼ぎたいと思っていたので、入社できてホッとしたと同時にさらに上にいってもっと稼いでやると意気込んでいました。
これまでもアパレルブランドの経験もありましたし、販売に関しても売り上げを取る自信はありましたので、業務内容に関しては何ら問題なく仕事に取り組めたのですが、一番の問題は人間関係でした。
私がいきなり副店長として採用されたことで、それまでその店で働いていた社歴の長い人達からの冷たい視線を日に日に感じるようになりました。
表面的には普通に接してくれますが、裏では私の指示に従いたくないなどの声が聞こえてきたり、あからさまに態度が悪い人もいました。
その人たちを無視して仕事をすることもできましたが、それだと店舗としてのチームワークが取れずお客様にもご迷惑をかけることになりかねないので私はその人たちの信頼を得るために、どんな仕事でも自分から進んで積極的に動き、店舗でも誰よりも接客をこなし売り上げもあげていきました。
社歴が短くて年齢も若いスタッフは私に協力してくれることも増え、お店を良くするためにはどうすればいいのかなど、前向きな姿勢で一緒に仕事に取り組めましたが、社歴が長く、年齢も私よりも上の方はプライドもあり現状維持でいいという楽をしたいという考え方なので、私の店をいい方向に変えるために色んなことに取り組んでいこうとする姿勢に反発した態度をみせることが続きました。
反発している社員たちを巻き込んで職場全体をいい方向へ導くことに成功
全員で同じ方向に向かって進んでいかないと店舗運営は難しいと考えていた私は、社歴が長い人たちをどうやって変えることができるのかを考えました。
言葉で考え方を伝えても、その場では頷くものの態度や行動は変わらない状況が続いたので私はスタッフ全員を巻き込むことにしました。
まずは、全員集めてミーティングをするのですが、そのミーティングで「店舗の売り上げをもっとよくする方法」を一人一人に考えてきてもらい全員に発表してもらうことにしました。
そこで、若いスタッフは色んな角度からアイディアを出してもらうことで社歴の長いスタッフにもっと緊張感をもって仕事に取り組んでもらうための環境づくりに努めました。
社歴の長いスタッフもプライドは高いので、若いスタッフが必死になって頑張っているのをみて、自分たちも負けていられないと感じてもらえることが狙いでした。
私があれこれ言って仕事をしてもらうより、職場自体がみんなで頑張っているという環境にすることで自分たちも動かないといけないと自主的に考えてくれるようになってくれて私に対する態度も変わっていきました。
自分のさらなるステップアップと会社の状況を鑑みて転職を決意した
入社から1年かけて、スタッフからの信頼と店舗の実績も出せて、仕事自体は楽しくなってきたのですが私は元々上昇志向が強く、副店長としての役割では満足できなくなってきました。
会社からもお客様からもその店舗の責任者として見てもらいたいと思ったのと、もっと責任ある立場から店舗運営をしていきたいと思い始めていました。
ですが、この店舗にはすでに店長がいますし、この店にいる限りは副店長としての立場は変わらないと思って本社の方に他の店舗での店長としてのチャンスがあれば転勤でどこにでも行きますのでお願いしますと伝えました。
その時の会社の状況は前年比を割り、売上も落ち込んでいて新店をオープンするどころが閉店する店舗が増えていきました。
働いているスタッフも自店は大丈夫なのかという心配の声も多くなり実際他の店舗では退職者も出ました。
私の心境も店長を目指して頑張ってきたが、このままでは店長になるどころか店舗すらなくなってしまうという不安を抱えながら日々の仕事に取り組む状態で退職することも考えました。
その日から転職サイトに登録して他の仕事を見たり、転職エージェントに申し込んで仕事があれば紹介してもらったりと、こっそり転職活動を始めました。
そしてすぐに働いてみたいと思う仕事が見つかり面接を受けたら採用されて、とんとん拍子で退職することになりました。
上司に辞めることを伝えた時は会社の現状も踏まえたうえで私の気持ちをくんでくださりました。
無事転職に成功し、現在はアパレルで店長として勤務している
次の職場もアパレルで役職は店長で、給与も上がってので転職は成功だと思いますが、あれだけ大変な思いをして仕事が楽しくなってきたところで会社の一部分しか見えてない状態で退職したことに少し後悔もしました。
その時は自分のことしか見えていなくて、会社の状態が良くないから次に転職するのではなく、会社が厳しい状態だからこそ自分が頑張って数字を取っていこうということもできたと思います。
仕事をする上で絶対に嫌なことは出てくると思います。
その時に自分中心に考えるのか、周りの状況をみて考えるのかで次の動き方も変わってくると思います。
私が退職して後悔をしたのは、嫌なことから逃げ出さずにもっとぎりぎりまで頑張れば、結果会社が潰れたとしても得られるものは大きかったんではないかと思ったからです。
この時の考えは今も持ち続けながら、仕事をしています。
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