会社説明会で感じた違和感は本物だった!不安に思ったら入社しない方がいい!
大学卒業後、新卒で地元の観光・宿泊業の受付として働いていました。
振り返ってみれば「もっと真剣に入社する企業を決めればよかった」と思います。
当時おつきあいしていた彼氏と離れたくなくて、彼氏がいる地域と同じ地域の会社にしようと安易に考えていました。
一番初めに「この会社、変わってる?」と思ったのは、会社説明会でのことです。
社長が会場に入る時に、拍手で迎え入れなければなりませんでした。
社長を崇拝しなければならない雰囲気を感じました。
制服も一風変わったデザインで、このデザインを了承している社長の感覚に不安を感じました。
制服は社風を表す物の一つですから、一般受けする要素のないデザインに独特の社風を感じました。
新入社員研修会はトラウマ!精神的に追い詰める研修内容
入社する頃に新入社員研修がありました。
街から離れた林間学校のような施設で1週間の泊まり込みです。
朝6時から朝礼のようなものがありました。
夜は9時まで研修が続きます。
通常の就業時間で考えたら完全に長時間労働です。
精神的に追い詰められました。
研修初日には自分の社員としての今後のビジョンを発表するのですが、新社会人として右も左もわからないにもかかわらず「そんな考え方はおかしい」といきなり厳しく怒られました。
研修の講師は役職ある社員です。
研修内容によって講師は変わりますが、そのほとんどの講師は私たち新入社員が講師の意に沿わない発言や行動をすると恫喝してきました。
その恫喝してくる内容も難癖に近いものがたくさんありました。
社訓の暗唱のテストは特に厳しく、一字一句間違えてはならず、さらに暗唱する際の姿勢や表情もチェックされました。
1週間ずっと恫喝されながら続きました。
新入社員を冷静に理知的に教え導き育てるよりは、恐怖心を植え付けて服従させようとしているかのようでした。
研修中には、社長の自叙伝の読書感想文を書くことがありました。
仕事をする上で社長の生い立ちを知る必要があるでしょうか?
全く必要ないとは言いませんが、仕事を通して社長に敬意を払うと言うよりも、社長を個人として尊敬することを強要されているように感じました。
新入社員研修では社訓や会社の歴史、社長の生い立ちと経歴、そういったことに多くの時間が割かれました。
新入社員の精神に訴えるような啓発的な内容が多かったです。
実務的なことは大まかに教えられただけでした。
全社共通のマニュアルもありませんでした。
退職者が続出!マニュル化されていない業務と人手の足りない現場!
入社してみると、私の配属先では社員同士の陰口がたくさんありました。
みんな嫌々ながら働いている雰囲気があり、そのストレスを陰口で発散しているかのようでした。
事務所も雑然としていました。
整理整頓する余裕がない、時間がない、人手もない、整理する意識も低い人たちの集まりに思えました。
何より、業務にマニュアルがありませんでした。
マニュアルがないということは、社員それぞれで対応方法がちがうということであり、常連のお客様を戸惑わせてしまいます。
何が正解で何が誤りなのか、それがわからないまま業務を進めないといけません。
何かトラブルが起きたとしても、責任の所在がはっきりしないことがいつも気にかかっていました。
自分が判断してよい範囲、行動してよい範囲が曖昧なことは落ち着かず心許ないものでした。
各種帳票類の保管方法もマニュアル化されておらず、また保管するためのスペースもありません。
このような状況は本社もわかっているはずです。
それでも黙認されているのだろうと思うと不安を感じました。
実際の業務では人手不足でした。
常にギリギリの人員でした。
募集をかけて応募がないのではありません。
人件費の削減をして利益を増やしたいのでしょう。
ギリギリの人員ではスムーズな業務の遂行にかかわってきます。
お客様に迷惑がかかります。
緊急事態が起きても十分な対応ができません。
それでも利益優先でした。
会議で重役からは「我社は少数精鋭でいくから」との発言もありました。
「業務が十分に遂行できなければ社員の能力不足」と言わんばかりに社員を追い詰めていました。
悪いことばかりではなく、仕事に楽しさや嬉しさも感じることもあったり、気の合う同僚と出会えることもあったのですが、会社のやり方には不安がつきまとうものでした。
新入社員の定着率は入社3年後に半数になっていました。
派遣社員にも来てもらいましたが、その半数が更新せずに契約終了となりました。
尊敬できる上司、手本となる先輩社員がいない!結婚を機に退職
職場の人間関係では、3か所の配属先を経験しましたが、そのうち2か所でパワハラの類を見ました。
上司が自分を慕って媚びてくる部下は可愛がり、そうでない部下は邪険にしていました。
上司が感情的に依怙贔屓して、気に入らない部下を除け者にしていました。
また、そのような上司であるにもかかわらず、それでも強い者には媚びる、長い物には巻かれるような部下が少なくありませんでした。
キャリアを積んだ手本となる女性の先輩社員もかなり少数でした。
結婚を機会に退職したり、理由が結婚でなくても転職する人が多かったです。
業務は不安だらけ、1年中シフト制で土日の関係ない勤務でした。
世間一般とずれた生活は寂しさもありました。
さらに、お給料も低く、年収240万円ほどでした。
入社して3年目に結婚のために退職するつもりで、上司に話す時期を伺っていた頃に突然の異動辞令がありました。
内辞はありませんでした。
会社全体で大きな異動があり、私の新しい配属先の前任者も異動になっていました。
渋々異動辞令を受け入れるしかありませんでした。
新しい配属先で頑張りましたが、その1年後に上司に結婚をするので退職したい旨を話しました。
上司は私が考え直すかもしれないと思い、私の退職願を受け取ってから数ヶ月は本社に提出しなかったそうです。
そんな経緯もあり後任者がなかなか決まりませんでした。
私は出来る限りのことをしておこうと思い、自分の担当業務については念入りに詳細を書いた自分なりのマニュアルを作成していました。
後任者に実際に引き継ぎできたのは1~2週間ほどでした。
上司に初めて退職の旨を話して半年後、上司が本社に退職願を提出して2ヶ月後(入社から5年目になる頃)に今度こそ結婚のために退職しました。
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