銀行で働いていると五十日は休みにくい!子供の行事の参加に悩んだ
私が派遣社員として勤めていたのは某銀行の振込発信センターです。
銀行の各店舗でスキャンされた振込用紙がセンターに送られ、そちらをもとに振込の処理を行うという業務でした。
そのセンターには200人を超えるスタッフが働いていました。
ほとんどが派遣社員です。
私は3人の子どもがいますが、一番下の子どもが小学生になり、ようやく仕事に出れると思い派遣会社に登録して紹介してもらった会社がここでした。
時間も子どもには少しお留守番をさせることになりますが、夕方3時までとちょうどよい時間帯で、家事や子育て両立できると思いました。
入社して最初に手厚い研修期間もあり、仕事も順調にスタートしていきました。
平日の週5日お仕事ですが、自分が希望した日にはお休みをもらうことができます。
金融機関ですので当然なのですが、ごとうびは忙しくなるので休みをとるのはなるべく避けてほしいと聞いていましたが、必ずしも休みが取れないというわけではないとの説明でした。
しかし、いざ子どもの行事でごとうびに休みをもらおうと申請したところ、担当者に遠まわしの嫌味を言われ、結果的には休みをもらえず行事が終わったら出社するようにといわれ、遅刻して出勤しました。
子どもの行事には参加できたのですが、なんともいえない嫌な気持ちでした。
お休みをもらう時は担当の社員の方に申請をし、承認を得なくてはなりませんでしたが、担当者はいわゆるお局様、普段から高圧的な女性でとても怖い雰囲気で休みの申請は機嫌の良さそうなタイミングを見計らって、恐る恐る話しかけるという具合でした。
学校行事はごとうびを避けてはくれません。
3人の子どもの行事がそれぞれ参観日だ発表会だと聞くたびに、ごとうびに当たりはしないかとひやひやしていました。
休みにくすぎて子供の行事を諦めたことも。何のために働いているのか
子どもの行事が続くと、もう行事に参加したいので休みをくださいと言えるムードではありません。
私としても、毎度毎度休みをもらう度に嫌な思いをしてきました。
もちろん希望日がごとうびだけの話ではありません。
休みを取ること自体、嫌がられる職場だったのです。
もう休みたくても申請する気力さえもなくなってきました。
私もいつまでも子ども子どもといっている場合ではないのではないかと反省し、子どもには「今回はいけないけどごめんね」と我慢してもらい行事はあきらめ、出社したこともありました。
しかし、なんといっても200人以上のスタッフがいるのですから、私一人が無理して出たところで仕事量にはさほど変化はありません。
ごとうびだからスタッフもいつもより多めに出勤させていますので、むしろいつもより回ってくる仕事が少ないと感じたほどです。
子どもに寂しい思いをさせ、無理して出社したところで仕事がない、やりがいはまったく感じない、ではむなしいだけで、なんだかバカバカしいと思えてきました。
子どもの行事はいましかない!家族を優先するために退職を決意した
子どもの寂しがる姿を想像して、子どもが小さくて母親を必要としているのは今しかない。
そのうち「もう、来ないで」なんて言われる日だってくるかもしれないのに、私は一体なにをしているのかと思い、せっかく見つけた仕事でしたが、その職場を辞めることを決心しました。
時間帯も家事や子育てに妨げの出ない都合のよい職場で、時給もよかったのですが、子どもたちとの生活のために仕事をしているのに、子どもたちに寂しい思いをさせているなんて本末転倒もいいところです。
今となってはそれに気づけてよかったなと思います。
以前、働いている学校の入学式に欠席して自分の子どもの入学式に出席した教師がいると、世間で話題になったことがありました。
この件については賛否両論あると思います。
働く女性にとって同様の問題は、多かれ少なかれあると思います。
一般的に働く女性はどうしているのでしょうか。
私にはわかりません。その学校の教員が自分の子どもを優先したことで問題になっている理由もわかりますが、母親としての先生の気持ちもわからないではありません。
しかし、この問題と私の悩みとは似て非なるもの、だいたい私はただの派遣社員、教師でもありません。
事務の仕事に転職し、子どもたちとの時間も取れるようになって満足!
その仕事をやめてから、時給が少々下がっても融通の利くところを探そうと思っていました。
何件か面接を受けましたが、ことごとく惨敗。
収入も減りましたが、子どもたちとのんびり過ごす時間が増え、専業主婦生活をエンジョイしていたところ、知人から事務の仕事を紹介されました。
時給は100円下がりましたが、なんとものんびりした仕事です。
今まで銀行で仕事をしていたため、自分自身が融通の利かない固い人間になっていたことに気が付きました。
今の職場に移ってからは、おおらかに仕事も家庭で両立することができています。
仕事の休みも自分でスケジュールを調整して休みが欲しい時はその日に合わせて仕事をやりくりすればいいのです。
上司や同僚にも恵まれ、気持ちよく休みをもらうことができます。
あの時は、子育てと仕事が両立できず、もやもやとしていることが多かったのですが、きっぱりと辞めてよかったなと思います。
子どもは大きくなり案の定、親に行事にいちいち来られるのは迷惑といった顔ですが、私は相変わらず子どもたちの行事に顔を出すようにしています。
こんなことが出来るのもあと何年かなと考えながら、子どもが小さかった可愛い時期を思い出しています。
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