会社の都合の悪いことは入社してからじゃないとわからない!
都会のOLに憧れて、田舎から上京した際に就職した会社の話です。
これから初めて社会人となる人にとってはあまりいい話ではないかもしれませんが、いろんな会社があるということを知っていて欲しいのです。
入社2週間前に社員寮に入所不可の連絡がきて呆然!
大学を卒業し、新卒として採用された私は田舎からの上京だったため、当然住む家が必要でした。
その会社には社員寮があり、入社前の話ではその社員寮に私も入寮できる話になっていたのです。
ところが、学生として住んでいたアパートの退去手続きも終わり、引っ越しの段取りも進み、あとは入社数日前に引っ越すのを待つばかりだったころ、突然会社からの連絡で入寮できなくなったと告げられたのです。
こちらの手違いで空き部屋のカウントを間違えていたと・・。
しかも会社から離れたところにある昔使っていた古い寮なら入寮できますけど。とも言われました。
入社2週間前の出来事でした。
その古い寮というのが今にも崩れ落ちそうなくらいのお化け屋敷に近い物件で、とても女性が1人暮らしできそうな物件ではなかったのです。
それだけでなく、その寮に入寮せず自分で賃貸物件を借りるなら、自己負担になりますとも告げられました。
急にとんでもないことを告げられ、あたふたするばかりで頭は真っ白でした。
学生だったので、当然たいした貯金もなく、就職したら親孝行するからね!と豪語したばかりの親に泣きつくしかありませんでした。
結局親に、賃貸物件を借りる資金を出してもらったのです。
入社前でしたが、さっそく「こんな会社辞めたい」と思いました。
決まっていた就職を急に蹴って、また就職活動をする気力もなかったので、渋々新たにアパートを借りて入社したのですが、入社前と話が違う。
と思うことが多々ありました。
入社前の会社説明では、就業時間は8時半~5時となっていたはずだったのに、実際は残業だらけ。
社長が残業を推進する方針で、残業すればするほど褒められる。
そんな体質の会社だったのです。
仕事を終わらせて定時で退社すると周りからも白い目で見られました。
もちろん残業手当もしっかりとは支給されず、残業時間は上司から指定される始末。
2回目の「辞めたい」が襲ってきた事案でした。
朝の出社時間も始業は8時半からなのに、8時までに出社しないと上司に注意されました。
寮の件といい、残業の件といい、入社前にはわかりえないことだったと諦めつつも残念な気持ちしかありませんでした。
自分の努力次第で入社前に調べられたことはあったかもしれません。
ですが、実際はそこまでしないのが現実なんだと思います。
会社はいいところは前面に出してきますが、蓋を開けた後の現実の中で起きている都合の悪いことは、表には出さないし、それを入社前の人間が見破るのはとても難しいことだと痛感しました。
不満を訴えるが、返ってきたのは「辞めればって言われるよ」という言葉
入社して以降、入寮できなかったことや、残業時間のことに対する不満を誰かにぶつけたい気持ちが日に日に大きくなっていきました。
同期の仲間うちで愚痴っているだけじゃ気が済まなくなったので、思い切って直属の上司に訴えてみることにしたのです。
その上司から社長の耳までとはいかずとも、直属の上司よりさらに上の上層部の人間に伝えてもらえれば・・・と甘い期待を抱いた自分が馬鹿だったと思いました。
訴えてみて、返ってきた返事が「じゃ辞めれば?って言われるだけだよ?」でした。
がっかりでした。いえ、がっかりを通り越して唖然としました。直属の上司ってそんなもんなんだ・・と失望した瞬間でした。
それを言われると身もふたもないし、こちらも返す言葉が見つかりませんでした。
上層部が社員の生の声を聞いてくれて、悪いところは改善してもらえるのでは。
なんて夢のような話だったのです。
改善点はどこまでいっても改善点のまま。
実際に改善されることはないのだと知った時に、また「辞めたい」と思いました。
会社の福利厚生は手厚くなくてもいいから誠実であってほしい。
入社した会社でうまくやっていくための大事なことはたくさんあるでしょう。
先に書いたような上司の元ではやる気もなくなります。
そう考えると人間関係もものすごく大事になってきます。
そんな人間関係と同じくらい大事なこと・・・それは福利厚生です。
どんな会社にもある程度の福利厚生は完備されているものだと思います。
私が入社した会社にも先に書いたように、入寮できるはずだった寮があったり、保険に加入できたり、有給があったりと、ある程度の一般的なものはあったように思います。
有給以外の休日が取得できたり、どこかの保養所などに安くで宿泊できたりと、必要最低限以上の福利厚生が設けられている会社もあることでしょう。
福利厚生が充実していればいるほど社員にとってありがたいことが間違いありません。
でも、その1つ1つが実行されることでなければ意味がないのです。
社員が得られる当然の利益として、入れたはずの寮に入れなかったり、取れるはずの有給休暇がものすごく取りづらかったりするのであれば、それは福利厚生の意味がないのです。
福利厚生はたくさんなくとも、1つ1つが確実なものであってほしいと願わずにはいられません。
会社が社員に対して誠実であるかどうかが1番よくあらわれる場所だと思うからです。
会社で働いていると、「辞めたい」と思う場面にはしょっちゅう出会うことになると思います。
そんな時どうするか。この福利厚生に会社が誠実かつ忠実であるかを見極めることが、会社に残るかどうかの判断材料の1つになるのではないかと自分の体験から思うところです。
これから社会人となって会社で働く人の参考になればと思います。
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