住宅設備メーカーの営業は数字が全て!責め立てられる毎日に耐えられず退職

会社辞めたいと思った体験談

住宅設備メーカーの営業の仕事はとにかく数字だけが大事だった

一部上場の、大手住宅設備メーカーに代理店営業として努めていた37歳男性です。

もともとは住宅メーカーに就職したかったのですが、住宅メーカーは数字のノルマが厳しいと噂があり、受注が取れるまで深夜まで事務所に帰れない、なんて都市伝説的なものまであったので、さすがに勇気がなかったものの少しでも近い業界にと、住宅設備機器メーカーを選んだのです。

夢いっぱいで就職したものの、現実ははるかに異なっていました。

もちろん当たり前なんですが、とにかく数字が全てなんです。

前年の売り上げ実績の、基本120%アップが目標設定され、その数字が全ての基準となるのです。

そのときの経済状況や市場の流れ、たまたま展示会があったり、大きな注文が前年に入って実績として積みあがったとしても関係ありません。

また大きく伸ばしたとしても、次の年にはそれをベースとして目標数字が設定されてしまうのです。

そうなると、全営業マンが数字しか見なくなってしまっていました。

数字の積み上げの助けになる仕事しかしなくなるのです。

だれかの手伝いや補助、サポートや教育なども数字には反映されないため、まったく協力がなくなり、みんなが個人商店のような会社でした。

精神的に追い詰められるだけの後ろ向きの営業会議

もちろん新人教育についても例外ではありません。

私が入社した時も、一応形だけ教育担当の先輩がつくのですが、全く何も教えてくれず、3か月ただひたすら先輩の手伝いをさせられるだけでした。

もちろん仕事は盗んで覚えろ、というのですが、それすらさせてくれません。

そして突然担当数字を持たされるのです。

そのため、新入社員は続々と辞めてしまい、残ったものに負担が大きくなる。

それでどんどん新人を取るけど、またやめるの繰り返しで、会社の雰囲気はとても悪い状態が常態化していました。

中でも酷いと感じたのは、営業会議です。

「こうしたら数字が上がる」

「この方法で代理店を攻略したらどうだろうか?」

そんな前向きの話をすれば、もうちょっと全体的に数字が上がるんじゃないかな、と思ったりもするのですが、全く違う内容なのです。

今月の目標は達成できるのか、どれくらい数字が行くのか、もしくは、数字が足りない人間は誰なのか。

そして数字が足りない理由は何か。

売れないから数字が足りないのは当たり前で、本人も努力をしているはずです。

理由なんていろいろあるし、必死になっているのに上がらないのは、別な理由や方法を見つけなければならないはずなのに、数字が上がらない人間を詰めるばかりなのです。

そして山のような資料を作らされ、数字が悪いと罵声を浴びせられるのです。

精神的にひたすら追いつめられ、明日への展望は、全くありません。

なかなか辞めることができない職場なので、隠密に転職の準備を進めた

もちろん退職者は多くいるのですが、上司にとっても部内に退職希望者がでると、自分の評価が下がるので、できるだけ説得し、なかなか本社に連絡しません。

そのため私はできるだけ隠密の行動しました。

退職後は実家に帰って、新しい仕事をしようと考えていたので、長期の休みに転職先を探したり、知人や友人から情報収集をするなど、いろいろと行動したのですが、できるだけ上司にわからないよう、ネットや電話も活用しながら会社にはばれないようにしました。

もちろん少し有給休暇なども使って面接などにも行きましたら、親しい同期にも話さず、ひたすら隠したのです。

同期もどこかのタイミングで辞めたいということをいつも言っており、誰かが辞めるとなると一緒にやめる、なんてことになったらますます辞めにくくなるので、あくまで単独行動を意識しました。

そして、上司に辞表を提出するときには、全て整理整頓が終わり、もうあとは時が過ぎるのをまつだけ、という状態にしておいたのです。

もちろんバタバタと上司や説得しようとしたり、本社への報告を少しでも長引かせようとしたのですが、それもできないように、会社にはいろいろと手をまわしておいたのです。

なので、最後の一ヶ月は、さすがに針の筵でしたが耐えることにしたのです。

そうでもしないと無用な説得工作をされたとして、仮に気持ちが変わるようなことがあっても、私の居場所はありません。数字にも厳しいですが裏切者にももっと厳しい措置が取られるからです。

もちろん私自身も退路を断って、思い切って退職をすることで、次へのチャレンジのパワーにするつもりでした。

転職先で、しっかりと仕事をするために、奇麗に辞めることにも気を使ったつもりです。

そしてそれまでお世話になったお客さんたちには、きっちりと最後まで仕事で迷惑をかけないように対応するとともに、お世話になったあいさつ回りおしておきました。

やはりまたどこでお世話になるかわかりませんし、社会人の常識だと思っていたからです。

おかげさまで無事に退職し、今ではやりがいある仕事で、イキイキと毎日仕事をしています。

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