就職した雑貨店、やりがいを感じ店長にまでなれた
高卒で、学校就職から雑貨店に就職しました。
在学していた時から雑貨屋でアルバイトを2年ほどしており、可愛い雑貨に囲まれて仕事出来たらと期待に胸を膨らませ就職しました。
アルバイト時代とは違い、月の目標売上金額など、リアルな数字もあり、でも必死で仕事をしました。
おかげで、入社して五年目にして大型店舗の店長を任されるまでになり、やりがいも感じつつ部下も出来て自分より年上のパートさんやアルバイトの子達にも恵まれ、順調に売上も伸ばせていました。
店長になってから2年、更に昇進してエリアマネージャーに!
店長を経験して2年が過ぎた時、直属の上司より昇進の話が舞い込みました。
ちょうどその頃自分も結婚が決まったばかりで、店長よりも時間に余裕が出来るので家庭と仕事の両立もしやすいと言われ、そのまま受ける事にしたのは良かったのですが、今まで一店舗だったのがAM(エリアマネージャー)と、言う役職は複数の店舗の店長の上と言う役職で、各店を回り展示方法や各店の地域の特性により売れるもの売れないものを他の店舗に動かしたりと、とにかく忙しい日々でした。
若い店長の店などは、アルバイトがいなくて自分の休みが取れないから何とかして欲しい!とか、自分の店だけ巡回が少ないとか、とにかく電話が多い。
休みの日も自宅のFAXは稼働しっぱなしで、もちろん電話も鳴りまくり。
実家から通っていた私は、家事など経験無く、結婚と昇進が同時だった私にとって、初めての事だらけで毎日がいっぱいいっぱいでした。
どちらかを優先させるとどちらかが疎かになる。
そんな毎日に段々落ち込んで行きました。
高卒から働いていた自分にとって、下で働くものの気持ちも痛いほどわかるし。
でも、上司の立場で人員削減とか言いにくい事も伝えなければならず、精神的に追い詰められて行きました。
楽しかった仕事が段々嫌になり、やらされてる感が出て来て、でも自分の実績を認めて推薦してくれた上司に少しでも貢献したくて、そんな自分を騙しながら仕事していたような気がします。
順調に売上金額も伸ばせていて、社内で表彰されたりもしました。
でも、そんな毎日が続く訳もなく。
少しずつ売上が落ちて来た頃です。
普段お目に掛かる事など滅多に無い本社の部長から電話があったのです。
売上が落ちて来たのは何故だ?と言う電話でした。
現場に顔も出さず、集計される数字だけを見て、そんな上司に憤りを覚えました。
でも、所詮縦社会です。
何も言えない自分もただそれを『はい!すいません。』と言ってる自分も嫌いでした。
部下にもいい顔をし、上司にもいい顔をし私は、このままでいいのか?
店長の頃が1番楽しかったなぁと。
週1で会議があり、毎週月曜朝6時起きで一時間半ほど電車に揺られ、物流倉庫の一角のこじんまりした事務所に近隣のAMが集まり、書類や会議をする。
私が一番年下で、かつての直属の上司も隣の席にいて、役職は同じとはいえ、20も年上の元上司です。
誰よりも早く行き、全員の机を拭き掃除が毎週の日課でした。
そして、当たり前のように毎週月曜は仕事終わりで飲み会です。
私は、お酒が弱くあまり得意ではありません。
基本飲まないのですが、行くしかありません。
『新婚さんやから、帰っていいんやで!』と、言われるもののそうも行きません。
それも苦痛でしかありませんでした。
そして、少しずつ辞めたいなぁと思って行きました。
仕事で、出来た友人も多くてそれだけが退職の足止めになっていたと思います。
仕事と結婚生活の両立も難しく、思い切って夫に相談し退職を決意した
家に帰って、座る暇もなく夕食の準備。
慌しく主人と食事し、通常の仕事の主人は、土日祝休み。平日は遅くとも19時には帰宅。
私は、販売業です。土日祝はもちろん仕事。
平日休みの全くのすれ違いです。
店は20時閉店の店21時閉店の店22時閉店の店ばかり。
店舗勤務では無い役職とはいえ、大量にやらなければ行けない仕事を見ながら、では定時なんで後はよろしく。
と割り切れず、店長と閉店まで仕事する毎日で。
家の事がどんどん後回しになっていきました。
主人との会話もほとんどありませんでした。
26歳でした。子供も欲しいし、でもこの状態だと子供なんてとんでもない。
私は、主人に初めて仕事を辞めたいと思ってると申し出ました。
主人は、好きにしたらいいと言ってくれ、何だかモヤモヤしていたものが少し楽になりました。
そして、私は引き継ぎや有休消化の事を考え上司に5月始めに退職の意思を申し出ました。
全ての引き継ぎが、完了してからで構わないから退職させて欲しいと。
それがもうすぐ勤続9年になるタイミングでした。
失業保険も、10年で変わると聞いたもののもう一旦辞めると決めてからの私は、揺らぐ事はありませんでした。
最後まで、きっちりと仕事をこなし。
ありがたい事に何度も考え直せと引き止めて下さいました。
でも、辞めると決めてからの仕事が1番自分らしく生き生きと仕事出来たような気がします。
その会社も不況の煽りを受けて今は倒産してしてしまいましたが。
今もその経験は財産だと思ってます。
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