1、新卒で入社した商社は残業代0のブラック企業
これは、私が新卒で入社した会社でのお話です。
入社した会社は1部上場企業の商社で、安定した収益を上げている優良企業でした。
職種は営業、といっても配達の量が多く、配達メインの業務内容でした。
会社に出社して、荷物を車に積み、得意先を回って、会社へ戻ってくる働き方でみなし労働・固定残業制度もなく、残業代の出る会社であると聞いていました。
私が、最初この会社に不信感を持ったのは、初任給の給与明細を見たときでした。
給与明細の残業手当の支払い項目が、なんと!【0円】だったのです!!
当時の上司からは、遅くとも就業時間の1時間前に出社するよう指示され仕事終わって会社を出るのは、定時より2時間位過ぎた頃だったのに。
もちろん、「仕事を終わらせてから帰れ」と上司に言われていましたので私はその指示に従って残業、早出すらもしていたのに・・・。
しかし、新卒で入社した会社をすぐに辞めてしまっては次に転職するときに印象が悪くなってしまうと聞いていました。
実際、私の身内の者も再就職で凄く苦労していた過去があります。
さらに当時、「新卒で入社した会社を1年以内で辞める若者が急増している」というニュースが世間を騒がせており
「すぐ辞める訳にはいかない」そう思って、3年を目標に頑張ることにしたのです。
2、脳梗塞!?急に襲った体の異変に救急車で運ばれてしまった
入社から2年ほど経過し、仕事も大分覚えてきた頃でした。
夏の猛暑が終わる頃、事件が起こったのです。
私は相変わらず残業・休日出勤に耐えて仕事をしていました。
そして、研修があるとの事で本社のある関西地方へ行くことになりました。
私の住んでいるのは東北地方だったので、新幹線で約7時間程度かかります。
昼過ぎまで仕事をしてから、移動するように上司に指示されていたので関西地方のホテルに着く予定は約10時。
少し長い移動になるが、何事もなく移動していました。
しかし、異変があったのは、新幹線を降りる駅が近づいてきた時でした。
なぜか、下半身が少ししびれてきたのです。
長く座ってたから、血流が悪くなったのかな?位にしか思ってませんでした。
これが、大惨事になるとは思いませんでした。
新幹線を降りる頃には、なぜか少し寒気がしていました。
クーラーが強すぎたんだろうと思い、気にせず外に出ました。
ホテルを目指して歩いていると、急に息苦しくなってきたのです。
これはまずいと思いながらも、ホテルはすぐそこ。
息苦しさに耐えて何とかホテルに到着しました。
すると、ホテルの受付をしている途中で異変が起きたのです。
なんと、下半身のしびれが段々上がってくる感じがして頭までしびれて来る感覚に襲われたのです。
こうなってしまうと、うまく会話することもできなくなってしまいホテルの人に救急車を呼んでもらいました。
私は意識を失い、気づいたら病院のベッドに寝ていました。
お医者さんの話によると、脳梗塞等の大きな病気ではないとのこと。
後日検査をしたところ、異常はない。
お医者さんからは、「疲労やストレスからくる発作の可能性が高いでしょう」と言われました。
そして、念のため入院して各種検査・経過観察をするとのことで1週間ほど入院することになりました。
3、入院を上司に伝えると、驚きの退院催促の言葉を投げつけられた
入院が決まり、このことを上司へ連絡しました。
「入院?お前そんな大変なことになってるのか??いつ頃退院できるんだ?」
私は、1週間後位ですと伝えました。すると、上司は顔色を変えて「1週間?ふざけんじゃねーよ!お前そんなに入院したらお前の仕事誰かがやらなきゃいけないし本社にも報告しなきゃいけない。すごい大事なんだぞ!!」
確かに周りに迷惑をかける事は事実なので、一応謝り再度、お医者さんの判断で入院が必要があることを伝えました。
「チッ、わかった。それじゃあ、毎日状況を俺に報告しろ」
上司はそう言って電話を切りました。
それから、私は上司に毎日状況報告をしたのですがその際に言われたのは「早く退院しろ」「お前がどれだけ迷惑かけてるのかわかってるのか」「入院が長引くほど、本社では大事になっている」等々、こちらの体調に全く配慮のない言葉ばかりでした。
そして、体調が完全に戻らないうちに無理をして退院させてもらいました。
4、退院した自分を罵倒する上司に呆然!退職を決めた瞬間
その後、菓子折りを持って職場へ出社しました。
上司へ迷惑をかけた旨を謝罪し菓子折りを渡しました。
すると・・・「こんなの受け取れない、もっと他にやることがあるんじゃないのか?」そういわれて、箱を投げつけられました。
私は意味もよくわからず呆然としました。
そして、上司の口から耳を疑いたくなる言葉が出てきたのです。
「お前、このまま仕事できるか考えた方がいいんじゃないか?」
これが、俗に言う退職勧奨か!と思いました。
私は仕事を続ける旨を主張しましたが、上司は「でも・・・」と反撃してくる。
こんなプロレスのような押し引き問答を何時間かしました。
私は埒が明かないと思い、はっきりと主張しました。
「自分から退職する気はありません、辞めさせたいのならば会社都合で解雇してください」
こう言いました。
上司はびっくりしたようでした。
「チッ!今度部長と話してもらうからな!!」
私はこの瞬間、完全にキレてしまいました。
会社のために、残業・休日文句言わずに働いてやってそれが引き金となって、疲労・ストレスが溜まって倒れ、入院。
その結果が、「自分から会社を辞めろ」。
上司の謝罪等も無しに。
私はこのとき、仕事を辞めることを決意しました。
5、退職を決め、未払い残業代を会社に請求!
その後、本社から部長が来て色々な話をしました。
まずは、未払い残業代について聞いてみました。
すると「他の会社も、バカまじめに残業代なんて支給してないだろ。嫌なら他行って仕事してもらって結構!」との驚きの回答でした。
そして、長時間残業の指示・退職勧奨をしてきた上司に関しては「熱心な指導・働きぶりが行き過ぎたんだな」まさかの美談にすり替える始末です!
この瞬間、この会社自体がおかしいことがわかり
数週間後退職する意向を伝えました。
そして、未払い残業代を請求するため退職の次の日、すぐに弁護士を介入させました。
今はまだ、交渉段階らしいですが【まず、負けることはないだろう】と、弁護士の先生から力強いお言葉をいただきました。
金額にして数百万は請求できるみたいです。
私は、このお金で人生をやり直したいと思います。
6、いま若い人へ伝えたいこと。ブラック企業に入社してしまったら
就職活動はまじめにやってください!
新卒で入れる企業は非常に多く、大きな可能性があります。
でも、誤ってブラック企業に入社したら数年と待たず、即退職した方がいい様に思います。
なぜなら、若さは資産だからです。
若ければ、中途でも多くの企業が門戸を開いてくれる可能性が高いです。
ブラック企業で人生の貴重な時間を浪費せずに人間らしい生き方ができるそんな道を見つけてください。
多くの方の人生が、幸福に満ちたものとなることを願っております。
ご精読ありがとうございました。
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