辞めてから前の方が良かった、と思ってしまう
アメリカでは、転職によるキャリアアップはもちろん、自分のライフスタイルに合わせて職場を変えることはよくある話です。
引越しを目的としたり、結婚や子育てを機にそれに見合った年収や待遇をうけることが当然とされているのです。
日本でも転職という言葉はよく聞くようになりましたが、するはいいけれど、いざ新天地で働き始めてから、前の職場の良さを改めて感じてしまう人が多いのはなぜでしょうか。
転職を後悔してしまう人の特徴をいくつかあげてみましょう。
1.前職場のLINEグループから退出していない
前職場でできた知り合いや仲間を大事にすることは良いことです。
しかしSNSなどで交流しながらも、ある程度距離をおいて付き合っていくことが社会人としてのマナーです。
例えばいつまでもLINEグループに登場して発言をし続けたり、写真を眺めるのが好きな人は、前職場の居心地の良さが忘れられず、次の会社で嫌なことがあるたびに帰りたくなってしまうのです。
上京した主人公が、地元に帰るのとは訳が違います。
心機一転、グループから退出し、新しい場所でイチから人間関係を築く勇気を持ちましょう。
2.自己顕示欲が強く、謙虚さを失っている
中途入社は新卒と違って、能力を買われてチームを補強するためのをいわば『助っ人外国人選手』のような存在です。
転職に成功したのなら人ならば、自己PRも高いスキルの売り込み方もしっかりわかっていると思います。
しかし転職してみるものの、救世主のような華々しい活躍ができないことが多々あり、転職を後悔することもあるでしょう。
なかなかやりたいような仕事がすぐ任されるとは限りませんし、世の中はうまくいかないことの方が多いのです。
いままでその能力を活かすことができたのは周囲のお陰であることは後になってわかることなのです。
自分の良さをさらにアピールしたいという欲を一旦しまって、新人として周囲を支える謙虚さが必要といえます。
3.転職をリセットと勘違いしている
転職の目的は人それぞれです。
キャリアアップはもちろん、結婚や転居を目的としていることも多いです。
結果的に生活が一新されることはとても良いことですが、残業や給料への不満、出会いや刺激を求めた転職は相当の努力がない限り、転職したことの後悔へと繋がってしまうようです。
つまり転職を人生のリセットと思っているようでは、場所を変えても、同じことの繰り返しです。
それならば慣れている前の職場の方が、新人としてのストレスは軽減されるのです。
ダラダラと残業することをやめる、職場では過度な人間関係の結びつきを求めない、資格取得やスキルアップをして新しい視点で仕事に臨むなど、自分の仕事への姿勢を変えた人がステップアップできます。
4.上下関係で年齢が気になり仕事に支障を来す
転職すれば自分より若い上司に教わる場面が多くあります。
前の職場を新卒入社していたらら、年齢による上下関係がよく見通せたものが、転職をすると、言葉づかいや態度に気をつけながら過ごすことになります。
皆が優しく接してくれるとは限らず、思うように歓迎されないことがあるかもしれません。
「年下のくせに生意気だ!」という言葉が頭の中をよぎっては、仕事どころではなくなってしまいます。
新しい職場では一人一人と丁寧に向き合い、年齢の壁を超えた新しい信頼関係を築きましょう。
5. 守るべきものがあり、転職を辛さを表に出せない
転職をすることは個人の自由ですが、家族や恋人、親友など、応援してくれる人が身近にいると、すぐに結果を出して安心させたいと思うのが心情です。
転職によって自分をより良く見せたくなるのはわかりますが、成果を出すのには時間と努力が必要です。
家族や恋人は「新しい職場はどう?」と聞いてくると思いますが、まだ軌道に乗ってない場合は、思い切って転職したのだから悪いと言えずに落ち込み、転職を後悔することになると思います。
疲れやストレスを吐き出せて、愚痴がこぼせるなら良いのですが、やせ我慢は悪循環の始まりです。
素直な気持ちで転職先で起きた出来事や、うまくいかなかった話ができたなら、身近な人からのプレッシャーを重く感じることなく、闘うための原動力へと変わっていくはずです。
転職を決断したなら、勇気を持って前進しよう!
日本では、まだまだ転職に対する視線はシビアです。
「石の上にも三年」ということばがあるためか、粘り強さが足りない、野心家、またすぐやめてしまうのではないかというマイナスイメージを持たれることもあるでしょう。
また即戦力という言葉に対する期待感を裏切ることなく、頑張ろうとするのが日本人らしさともいえます。
今まで築き上げてきたものに別れを告げて、多くを期待されながら再出発することには不安も後悔も出てきて当然です。
しかし、転職すると決断したのならば、勇気を持って前進するのみです。
結果をすぐに求めようとせず、何年か過ぎて、転職してよかったと思えたならば、自分自身に合格点があげられるのではないでしょうか。
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