仕事を辞めたくなった時、必ずやることにしている自分への問いかけ

会社辞めたいと思った体験談

就職氷河期に勝ち取った仕事!夢だった舞台芸術の制作会社に入社

私が大学を卒業したのは2006年。

就職氷河期が超氷河期と呼び名を変え、履歴書を100枚送るなどは普通のことでした。

大手企業ではなくても中小企業をあえて選ぶことが一般的になり、またITを始めとするベンチャー企業に挑戦する友人もいました。

そんな中、私は自分の夢であった舞台芸術の制作会社にインターンとして入社し、半年後にはそのままアルバイト、そして一年後には社員へと昇格しながらその会社の中ではすぐに1番の先輩になっていきました。

人の入れ替わりの激しい小さな会社で、その業務量や社長のきつい性格についていけずに辞めていくスタッフが何人もいたのです。

2017年の現代から振り返るとブラック企業という言葉がぴったりの職場でした。

仕事量は多かったけど達成感もあり充実した毎日だと感じていた

私は、プロジェクトコーディネーターという肩書きをもらっていましたが、基本的にはなんでもやる雑用係で、社長兼プロデューサーの私生活の買い物から、月に数回はある出張の手配と準備、本業であるプロジェクトの調整と各種書類作成や新規事業の企画書づくりなどなど、頼まれたことは自分の能力が許す限り必死に取り組みました。

入社してちょうど一年が経った時、大きな野外イベントがあり、人生で初めて徹夜して働くことを経験しました。

それでも、プロジェクトが成功した時の達成感やどんどん仕事ができるようになる充実感、そして肩書きや給料が上がることで、人生で初めて自分の稼いだお金で遊ぶ楽しみも知り、若さもあって、とても楽しく働いていました。

入社してから頼りにしていた先輩が突如退職したことにショックを受けた

入社一年目は、とにかく新しい環境が新鮮で、社会人としての頑張る自分に酔いしれていたところがありました。

しかしすぐに転機がやってきました。

大きなイベントが無事終了した直後に、大好きで頼りにしていた3歳年上の先輩が突然結婚して引っ越す事になり、引き継ぎもままならずに退社してしまったのです。

私より数ヶ月先に入社し、仕事のほとんどを教えてくれた先輩。

大変な時期を一緒に乗り越えてくれた先輩。

そんな先輩の退社は、私にとってとてもショックだっただけでなく、今までがむしゃらに働いてきた自分の価値観にも影響を与えました。

それまでは、仕事ができる事が何よりの美徳であり、仕事を辞めていくのは、仕事が満足にできない人や本人の力量が足りなかった時であり、その仕事を続けることが勝ち組なのだという意識に支えられていました。

しかし、先輩の何か吹っ切れたような幸せそうな退社時の顔を見て、そんな自分のそれまでの考え方に違和感を持ち、仕事を辞める事が一つの選択肢として頭に浮かぶようになりました。

また、先輩が辞めた事によって、彼女が担当した仕事を任されるようになり、自分の業務量が一気に増え、初めて仕事が終わらないという壁に突き当たる事になりました。

毎日12時間以上は働き、一年の半分は週休1日で働いてもまだ仕事が終わらず、繁忙期は会社近くのホテルに泊まりました。

入社2年目から、新入社員やアルバイト、インターンの募集と採用も任され、気負って取り組みましたが、そこはやはり入社2年目でしかなく、空回りしては社長に怒鳴られるという日々がだんだんと精神的に辛くなってきました。

辛いのに自分の悩みに向き合う時間もなく、とにかくうまくやり過ごす事で必死でした。

一番辛い時期を超えたからこそ初めて考えられた「辞めよう」という意思

入社3年目になると、辛かった前年度をなんとか乗り切ったという自信に勇気付けられ、また仕事も徐々に要領を得るようになり、業務量は変わらなくても少し余裕を感じられるようになってきました。

そんな時期に自分の頭に今の仕事を辞めて、転職したいという気持ちが湧いてきました。

また石の上にも三年ということわざもうっすらと頭の隅にはあったかと感じます。

3年耐えたから、転職してもやっていけるだろうとなんとなく感じていました。

時を同じくして社長と面談する機会がありました。

業務の引き継ぎもあるので早めに伝えた方が良いと思い、社長に将来的な退社希望を伝えました。

社長からは今までの私の努力を認めた上での感謝の言葉を頂き、できる事ならあともう一年頑張ってくれないかとお願いされました。

自分としては、認められたことが嬉しく、また転職の目処も立っていなかったので、社長の意向に沿って四年目を迎える事になりました。

退職したいと思った時、この職場で自分はもう成長できないか自問自答する

業務量に潰されそうになった時や、頑張っているのに評価されなかった時など、仕事が辛く辞めたいと呟いたことは多々あります。

そんな時、私は、「この環境で、私にはまだ成長の余地はあるのか?」と、問いかけながらなんとか乗り切りました。

仕事や周りの人々、さらに大変ではあっても困難を乗り越えるという経験自体が自分を成長させてくれるなら、その大変さを乗り越える、または、そこで耐える意味はあると思ったからです。

その仕事や環境が、自分にとってプラスにならないと感じた時、私はすんなり転職に進むことができました。

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