販売関係の企画部に勤務していた中、営業部が解散し、会社が迷走
販売関係の会社に勤めていました。
本社の意向で地方事務所の私が勤める事務所では、営業部が解散することになりました。
当時企画部にいた私は、企画業務は営業部と連携で行っていたため、営業部が無くなったことで、これまで営業部が行っていた一部業務を引き継ぐことになりました。
上司にあたる人は営業部の生き残りでしたが、本社からの出向組でしたので、会社の売り上げや販売先のお客様に対する考えが薄く、本社にいかに認めてもらおうかという動きばかりが目立つ人でした。
チームの方針や会社の売り上げ方針というものが曖昧なものになりました。
縦のつながりが希薄になり、責任もあいまい。
売り上げを上げることよりも利益を出すことに精を出し始めた上司は、行動することにブレーキをかけ始めるようになりました。
新しいことを企画するには予算が必要です。
しかし、その予算が与えられなくなり、業務を行うことができなくなりました。
何もしないで過ごす方が、新しいことを始めてうまくいかなかった時のリスクを回避でき、利益が残せる。
そんな上司のスタンスに、イライラするようになりました。
思いつきでプロジェクトを始める社長に振り回され、心が折れた
ブレーキをかける上司に相反して、社長は思いつきで仕事を振りはじめました。
思いつきでメンバーを選定し、企画経験の無い社員や営業経験の無い社員を集めて新規プロジェクトを始めたのです。
確かに先入観がない社員の発想が、凝り固まった企画脳をぶち抜いてくれることは多々あります。
ですが、そこに根拠やストーリーを作っていくのが企画の役割。
「なんとなく」や「特に理由はなく」という直観型の社員ばかりが集まり、プロジェクトを開始することになりました。
そもそも軸が無い考えや発想なので、進むにつれて企画内容がぶれいってしまうのです。
そのプロジェクトを陰ながら支える役になった時には、心が折れました。
暇を持て余している社員たちが陰口を言うようになり職場の雰囲気は最悪
上司の仕事セーブモードにより、新しい企画が進められなくなった社内。
それに対して、これまで企画や営業を行ったことが無かったメンバーがプロジェクトとして企画を推進するようになったことで、会社の仕事の配分が狂い始めました。
それによって仕事が少なくなった社員たちが暇を持て余すようになったのです。
そうなると、どうでも良いことが気になるようになるのが人間。
「あの人は仕事してない」「あの人は仕事ができない」などと人の足を引っ張るような社員が増えてきました。
以前までは、業務が忙しくてそんな事を言っている暇などは無かったのが、時間ができると他人の仕事が気になるようになるものなのでしょう。
客観的に見たら、さほど大差はないもの同士でも、私の方が仕事ができると言わんばかり、陰でコソコソと悪口を言い合うような雰囲気になりました。
それまでは、純粋に仕事に向き合っていられたのが、そのような社員同士の影での悪口の言い合いは、仕事の士気を乱すようになりました。
批判の理由が「嫌い」というレベルの低さに、組織としての崩壊を確信した
それでも、目の前の仕事が減るわけではなかったので、嫌気はさしても仕事を続けていました。
しかしある時、企画や営業でもない部署の社員から、私の仕事を批判をされたのでした。
明らかに専門的な内容についてを、「私はそういう考え方は嫌い」と言われたのです。
その「嫌い」というのには根拠がなく、その社員が嫌だからというのです。
私は、返す言葉がありませんでした。
好き嫌いで仕事をするような会社になってしまったのかととてもショックを受けました。
好き嫌いで解決できて売り上げが上がるのならば、なんて楽な仕事なんでしょう。
もはや組織として崩壊しているとその時に感じました。
職場の秩序が乱れているのに見て見ぬふりをする上司に失望し転職活動
そんなまとまりの無い組織となってしまった会社に対して、上司は見て見ぬふりでした。相談をしても、我関せずの態度です。
単純に仕事をしたいと思って会社に行っているのに、仕事以外でのストレスや思いつきで仕事を進めるようになった会社は、秩序が無くなってしまっていました。
そうなると先に希望が持てなくなっていきました。
こんな会社にいてはスキルアップもできず、いつしか自分も暇で他人の悪口を言うような社員になってゆくのではないかと不安を持つようになり、この環境にいることが自分にとって最善ではないと思うようになりました。
もう心は仕事を辞めたいと強く思うようになったのです。
会社の誰一人も好きになれなくなり、仕事をさっさと片付けて、一刻でも早く帰りたいと思うようになりました。
そのうち、求人広告を検索するようになり、いくつか面接を受けたりもしました。
同じく会社に憤っている同僚がいることを知り、退職を考え直した
その頃の私は、本当に会社が嫌で嫌でたまりませんでした。
業務内容は好きなのに会社が嫌いなのです。
そんな日々が数か月続いたある日のことです。
同期の社員が私と同じ気持ちでいたことが分かりました。
それまで私は同期であっても、決して自分の本心を話したことはありませんでした。
仕事がやりにくくなったり、心から信用できるかどうかの確信が持てなかったからです。
しかし、同期が私と同じような気持ちでいて仕事を辞めようかと思っていると相談してくれた事で、初めて心が救われたように感じたのです。
同じ気持ちで純粋に仕事をしたいと思っている社員がいるのであれば、そんな気持ちの者同士でもう一度頑張ってみたらよいのではないかと思えたのです。
輪を乱すような気持ちの社員には近づかないこと、関わらないことを徹底して、現在も同じ職場で働いています。
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