スーパーマーケットでアルバイトから社員へ
『地域密着』を目指す、地元企業に勤めていた頃のお話です。
スーパーマーケットの従業員で、ながらくアルバイトをしていた時代から、勧めを受けて社員となりました。
自分の担当部門も持たされ、発注、品質管理など責任ある仕事に一生懸命取り組んでいました。
そんな自分が、まさかよく聞くセクハラに本当に遭ってしまうとは夢にも思っていませんでした。
朝、お店の電話がなり、いつものように出ました。
すると、「もしもし」と声が。
特徴のある声に、私は自分の担当部門のバイヤーだと気づき、おはようございますと挨拶をしました。
「僕だってわかるんだね」という台詞の後に、なにやら不穏な空気になり、仕事の話かと思っていたのに、明らかに違う様子でした。
疑問に思いつつ、そのまま聞いていると、セクハラ発言を連発し始めたのです。
上司とわかっているので切ることもできず、本当に気持ち悪い思いをさせられました。もちろん、すぐに店舗のマネージャー、店長に相談し、本部にかけあってもらったのですが、そんな事実はないと、隠ぺいされてしまったのです。(証拠はありましたが。)
後に、これが転職への大きなきっかけとなります。
要の従業員の退職後、店の状態はどんどん悪化していくことに
上司からのセクハラ電話の後も、私は変わらず仕事を続けていました。
田舎であったこともあり、馴染みのお客様も多く、有難いことに慕われていました。
地元、ということで実家から近い場所に勤めている上に、貯金もそんなになかった私は、あの一件があったからといって、早々に辞める決断ができずにいました。
なかったことにしようと、自分の心の中で必死にあの事件をしまいつつも頑張って働いていた中で、さらに落ち込ませるニュースが耳に入りました。
なんと、お店の要ともいえる勤続3年目の方が辞めてしまうという話でした。
大ベテランというわけではないので、そんなに痛出じゃないのでは?と思われるやもしれませんが、働いていたお店は従業員の絶対数があまりに少ないので、単純に一人抜けることの意味が、そして重みが違いました。
一体、その方が辞められて以降は、どんなシフトを組まれてしまうのだろう、次の大きな行事は誰が取り仕切っていくのだろうと青ざめました。
案の定、その方が辞められて以降、組まれるシフトは『酷い』の一言に尽きました。
なにが酷いかというと、『来られない,または遅れてくる』と事前に相談をしているアルバイトの子たちが、いるはずのない時間に、組まれているのです。
何の冗談なのか、願望なのかわかりませんが、当時は上の人の神経を本気で疑ってしまいました。
この非現実的なシフトでどうやって回していく気なのだろうと。
やはり、その負担は真っ先に私や、もう一人の若い子に回ってしまいました。
疲弊するばかりで、転職への気持ちがどんどん増していくこととなったのです。
さらに悪評の高い上司が異動してくることに!耐えきれず退職を決意
従業員が立て続けに減っていく中で、そこに拍車をかけるように不幸な出来事が続いてしまいます。
よく仕事をしていた店長から一転、他の店舗でお飾り店長だと揶揄されていた、なにもできない、なにも仕事しない店長がやってきてしまったのです。
またこの店長、できないだけならまだしも、毎度棘のある物言いをして従業員を苦しめるばかりか、応援することもなく、お礼をいうこともなく、詫びることもありませんでした。
クレームがきても、自分は出て行かず、他の社員に任せる有様で、お飾りと呼ぶにも厚かましい人物でした。
私と、同時期に若い子も転職を決め、その店長に申し出をした際、言われた言葉を今でも忘れられずにいますし、思い出すと腸が煮えくり返りそうなほどに怒りが湧いてくるほどです。
間違ってもこれまで頑張って務めた従業員に対して、「辞めるからって、使わなかった有給を消化させるのは、会社にとって不利益でしかない」などというものではないと思います。
有給をとれるような環境で働いていたならまだしも、よくこんな台詞が出たなと、それを聞いた瞬間に、即刻退社しますと告げました。
心機一転!転職と同時に実家から出て一人暮らしをすることに
これまで実家を出たことのなかった私は、転職をして一人暮らしをすることへの憧れもありました。
転職と同時に、安めのアパートを探したりすることは、楽しいことばかりではありませんでしたが、それでもこれから環境が変わり、自分のライフスタイルを自由に作っていけるのだろうと思うとうれしくて仕方ありませんでした。
転職に伴い、久しぶりに履歴書を書くことになり、年表を辿ったり、面接のために自己PR分を考えたりなど、大学卒業時の就職活動時代を思い出しました。
年齢が重なってくると、経験したことも増えているので、また書く内容が増えて、その内容を深く掘り下げされることにも感慨深いものがあるなと感じました。
そして、いよいよ面接という時には、これまた久しくスーツを着用し、会場に向かいました。
とても緊張しましたが、これから新しいところで頑張る気満々ですというところをしっかりとアピールし、無事に転職活動を終えることができました。
今は新しい環境で、とても平和に過ごしています。
あの時決断をして、本当によかったと心底感じております。
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